がんの骨転移に放射性新薬

痛みに高率に効果

岐阜市民病院 放射線科
副部長 飯田 高嘉

当院では、平成20年6月から、がんの多発性骨転移に対する痛みの緩和に高い効果のある、放射線医薬品「ストロンチウム89」による治療を導入しました。
この薬は、欧米では既に普及しており、安全性も確認されていますが、わが国では、放射線の一種であるβ(ベータ)線を発生させる治療薬としては初認可です。
しかし、放射線を発生させる薬のため、使用は認可された施設のみに限られています。
この薬を静脈注射すると、骨転移の病変部のみに集まり、余った分はすぐ尿により排泄されるので、繰り返しの使用も可能です。このため、体外からの放射線照射では治療が困難だった多発性の骨転移に対して有効で、この薬による痛みの改善率は、8割程度と言われており、効果は3~6ヶ月間持続します。
また、放射線は数ミリしか飛ばないため、他臓器への副作用も少なく、他人への影響もありませんので外来で治療ができます。
医療費は、自己負担3割の場合、9万円程かかりますが、がんが骨転移した患者さんにとって、外来で使用できる「ストロンチウム89」は朗報となっています。

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