薬剤部 外来化学療法

外来化学療法

がんの治療は手術療法、放射線療法、薬物療法等があり、なかでも薬物療法の果たす役割は大きく、外来通院で抗がん剤治療を受けられる患者さまは年々増加しています。また、新しい治療薬の分子標的薬は従来の薬剤と全く異なる副作用が起こることがあり、治療には専門の知識とケアが必要となってきます。
そのため、外来化学療法センターでの治療を受けられる全ての患者さまには、専門知識を有した薬剤師が治療薬についてのスケジュールや効果、予想される副作用とその対応について十分な説明を行い、治療期間中は安心して快適に薬物治療が行えるよう支援しています。
また、平成26年8月から一部の診療科では、保険診療で認められている"がん患者指導管理料3"の算定要件を満たす充実した面談をすることで、外来通院治療開始後も副作用発現状況の把握や副作用対応についての適切な助言を行っています。薬剤師による診察前面談の結果、必要な情報のスタッフ間共有や、主治医への副作用報告や、適切な処方提案等を行い職員一丸となって患者さまにより適切な薬物治療が提供できるよう努めています。

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外来化学療法室においては

外来化学療法室においては、同意が得られた乳がん患者における外来がん化学療法前後のQOL(quality of life)の変化について検討しました。
乳がん治療のひとつであるがん化学療法は、高い治療効果の反面、副作用を伴うことがあり、日常生活に及ぼす影響が多大です。そこで、がん化学療法実施による副作用が日常生活に及ぼす影響について、QOL調査と副作用調査をアンケートにより行いました。下図で示しますが、(A)EQ-5D※から算出した効用値が0.84から0.73に低下し、移動の程度、ふだんの活動に有意な変化が生じました。(B)QOL-ACD※※の総合得点は有意に低下し、活動性、身体状況、精神・心理状態が低下し、社会性は向上しました。
※健康水準の変化を基数的に評価するための包括的な尺度
※※がん患者における信頼性と妥当性が確認されているがん特異的な尺度

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