初期臨床研修室
- Home>
- 初期臨床研修室 >
- 各診療科研修プログラム >
- 血液内科
各診療科研修プログラム
血液内科
岐阜市民病院では血液内科に興味がある研修医・専攻医を募集しています。
病院見学も随時受け付けていますので、気になることや聞きたいことなど、お気軽にご連絡下さい。
Instagramはじめました。ホームページでは紹介出来ない、血液内科の雰囲気をお伝えしていきます。DMでのご連絡もお待ちしています。
2018年度より新内科専門医制度が開始されることとなりました。
岐阜市民病院では卒後2年間の初期臨床研修を修了した内科専攻医を募集しています。
本ページでは主に血液内科重点コースの説明をさせて頂きます。
当院は血液内科専門医を目指す若い先生方にとって、新内科専門医制度に必要な症例数を確保しつつ、血液内科としての臨床経験も重ねられ、かつ、血液内科専門医取得の準備も出来る環境を提供することが可能です。
当院血液内科での研修に興味のある先生方は、お気軽にご連絡下さい。
血液内科重点コースの説明
- 岐阜市民病院血液内科の特徴
- 新内科専門医制度に対する取り組み
1.岐阜市民病院血液内科の特徴
- 日本血液学会専門研修認定施設です (新制度)
- 日本造血幹細胞移植学会認定施設です (新基準)
- 症例数 (移植も含め) が非常に豊富です
- 学会発表も万全にサポートします
- チーム医療を大切にしています
- 新規開発治験も経験できます
日本血液学会専門研修認定施設です (新制度)
当院は日本血液学会専門研修認定施設(新制度)であり、指導医4名、専門医1名が所属しています。
日本造血幹細胞移植学会認定施設です (新基準)
また、造血幹細胞移植学会認定施設(新基準)であり、認定医2名 (本年度取得予定1名)が所属しています。
症例数 (移植も含め) が非常に豊富です
当院は全国でも有数の症例数を誇る施設です。学会やDPCデータとしてわかる客観的な数値を示します。
- 2018年血液疾患症例登録数 336例 (全国7位)
- 2019年造血幹細胞移植症例数 28例 (同種 20例、自家 8例)
- 2018年度DPCデータ 月平均患者数 72.0人 (全国12位)
当院の特徴として、初診を含めた多くの症例が集まっています。内訳は腫瘍性疾患 (急性白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群など)、非腫瘍性疾患 (再生不良性貧血、、自己免疫性溶血性貧血、特発性血小板減少性紫斑病など)と多岐にわたります。専攻医の先生方も主治医として必要かつ十分な症例経験を積むことが可能です。もちろん、血液専門医申請に必要な症例数(75症例)も当施設での研修中に経験することが可能です。
また、専攻医の期間中から、造血幹細胞移植の主治医を担当することも可能です。当院では同種移植 (骨髄、末梢血、臍帯血)、自家移植ともに多くの症例を経験することが出来ます。もちろん、指導医を中心とした上級医によるバックアップ体制は万全ですので、安心して経験を積むことが可能です。
学会発表も万全にサポートします
学会発表など学術活動にも力を入れています。専攻医の先生方も筆頭演者として日本血液学会、日本造血幹細胞移植学会などで発表することが可能です。抄録作成からスライド、ポスター作製、発表準備まで丁寧に指導します。
近年の学会発表実績
2020年
第42回日本造血細胞移植学会 (コロナウイルス流行により中止)
- [O48-3]単施設における同種造血幹細胞移植後GRFSおよびCRFSに関する検討
柴田悠平 - [P-223]急性骨髄性白血病に対する血縁者間末梢血幹細胞移植後に合併した肉芽腫性アメーバ性脳炎の一例
生駒良和
2019年
第41回日本造血細胞移植学会
- [P31-4]Ph陽性ALLに対する非血縁者間移植後早期に発症した両側副腎EBV+DLBCLの1例
後藤英子
第8回日本血液学会東海地方会
- [B-16]臍帯血移植後に発症したステロイド抵抗性溶血性貧血の1例
早瀬直輝
第81回日本血液学会学術集会 (台風により中止)
- [OS2-8A-3] 造血器腫瘍患者あるいは自己免疫疾患患者におけるB型肝炎ウイルス再活性化
生駒良和 - [PS2-13-4] 2施設におけるDDX41変異陽性AML/MDSの臨床的特徴の検討
柴田悠平
2018年
第80回日本血液学会学術集会
- [OS3-11B-4] 単施設におけるFLT3/ITD変異陽性急性骨髄性白血病の検討
柴田悠平 - [OS3-11B-6] FLT3-ITD変異陽性の再発又は治療抵抗性急性骨髄性白血病日本人患者におけるキザルチニブの第2相試験
髙橋 健 - [PS3-1-6] 当院における再生不良性貧血の検討
山口 公大
第41回日本造血幹細胞移植学会
- [P2-3(8)]便微生物移植療法により改善したステロイド抵抗性急性腸管GVHDの1例
柴田 悠平 - [P2-17(3)]骨髄異形成症候群に対する初回同種造血幹細胞移植後の低用量Azacitidine投与例の臨床的検討
笠原 千嗣 - [P2-17(6)]クローン病合併MDSに対してurBMTを施行後、クローン病が改善した1例
後藤 英子 - [P2-21(1)] Bor+Len+Dex 療法による寛解導入療法後、自家移植を施行した多発性骨髄腫の検討
金田 裕人
2017年
第79回日本血液学会学術集会
- [OS2-6B-5] 高齢Ph+ALLに対する一次療法としてのTKI使用の臨床的検討
金田 裕人 - [PS2-10-3] 多発性骨髄腫に対するパノビノスタットの使用経験
柴田悠平
第59回米国血液学会
- [#1960]Prospective PhaseⅡ Study of Reduced Toxicity Conditioning Consisted of High Dose-Cytarabine, Fludarabine, Cyclophosphamide +/- Total Body Irradiation Followed By Allogeneic Stem Cell Transplantation
笠原千嗣
チーム医療を大切にしています
当院ではチーム医療を大切にしています。医師は医療チームの中心的な役割を果たしますが、ひとりでは患者さんを救えません。病棟看護師、薬剤師、検査部、輸血部、リハビリ、栄養、緩和ケアチーム、さらに他科の医師など、多職種によるチーム医療によって適切な医療は支えられていると考えています。チーム医療の大切さを学び、その中心として活躍できる、仲間を大切にする医師の育成を目指しています。
新規開発治験も経験できます
当院は国内新規開発治験の担当施設でもあります。血液疾患領域の治療の進歩は近年目覚ましく、次々に新規薬剤が登場し治療成績の向上に寄与しています。当院では主に急性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群に対する国内未承認薬の第I相から第III相試験を担当しています。豊富な臨床経験を積みながら、新規開発治験という先端医療に触れるチャンスもあります。
現在進行中の臨床試験
造血器腫瘍全般
- 造血器腫瘍における遺伝子異常の空間的な多様性の解析
急性骨髄性白血病
- 初発FLT3-ITD陽性急性骨髄性白血病の18-75歳の患者を対象とした寛解導入療法・地固め療法とキザルチニブとの併用およびキザルチニブによる維持療法を検討する第III相、二重盲検、プラセボ対象試験
- 強力な寛解導入療法の適応とならない未治療のFLT3遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病患者を対象としたASP2215(gilteritinib), ASP2215+アザシチジン及びアザシチジン単独投与による第Ⅱ/Ⅲ相多施設共同非盲検3群2ステージランダム化比較試験
- 再発又は治療抵抗性の日本人急性骨髄性白血病患者におけるDS-3032b単剤の安全性及び薬物動態の評価
- FLT3変異を伴う初発急性骨髄性白血病患者を対象に、midostaurin併用化学療法の有効性および安全性を評価する第II相試験
- FLT3変異陰性の初発急性骨髄性白血病患者を対象に、midostaurin併用化学療法の有効性および安全性を評価する第III相試験
骨髄異形成症候群
- メチル化阻害剤の前治療歴を有する成人の骨髄異形成症候群又は慢性骨髄単球性白血病患者を対象としたSGI-110と医師選択による治療法の治療効果を比較する第III相試験
悪性リンパ腫
- 消化管非ホジキンリンパ腫に対する、内視鏡による穿孔リスク評価および減量化学療法の有効性と安全性の検討
多発性骨髄腫
- 移植非適応初発多発性骨髄腫に対する段階的増量レナリドミド・テキサメタゾン療法および効果不十分症例に対してエロツズマブを追加するレスポンスガイドセラピーの有効性および安全性の検討
- 骨髄腫細胞におけるSLAMF7発現量と骨髄腫患者における抗SLAMF7抗体療法の治療効果との関連解析
造血幹細胞移植
- 成人骨髄性血液悪性腫瘍に対する臍帯血移植におけるG-CSF priming 骨髄破壊的前治療の有効性に関するランダム化比較試験
過去の臨床試験
急性骨髄性白血病
- FLT3-ITD陽性の再発又は治療抵抗性急性骨髄性白血病日本人患者を対象としたquizartinib(AC220)単独療法の非盲検単群第II相臨床試験
悪性リンパ腫
- 再発または難治性のハイリスクお濾胞性リンパ腫およびマントル細胞リンパ腫を対象としたベンダムスチン、リツキシマブ、シタラビン療法の第Ⅱ相試験
多発性骨髄腫
- 初回投与量の減量を必要とする再発または難治性多発性骨髄腫に対する段階的増量レナリドミド・デキサメタゾン療法の有効性および安全性の検討
- 新たに診断された多発性骨髄腫に対する自家造血幹細胞移植後の地固め療法としてのレナリドミド・デキサメサゾン療法および維持療法としてのレナリドミド単剤療法の有効性および安全性の検討
造血幹細胞移植
- 造血器腫瘍に対する、リン酸フルダラビン、シタラビンとシクロフォスファミドによる移植前処置を用いた造血幹細胞移植の安全性と有効性の検討
- 骨髄破壊的前処置による移植後シクロホスファミドを用いた血縁者間HLA半合致移植後における併用免疫抑制剤の減量および早期中止の多施設共同第Ⅱ相試験
- 強度減弱前処置による移植後シクロホスファミドを用いた血縁者間HLA半合致移植後における併用免疫抑制剤の減量および早期中止の多施設共同第Ⅱ相試験
- 抗ヒト胸腺細胞免疫グロブリンを用いたHLA適合ドナーからの同種末梢血幹細胞移植の多施設共同第Ⅱ相試験
- 移植前大量抗がん剤投与による口内炎に対する新規開発ポラプレジング含有トローチ剤の予防効効果の評価に関する多施設共同研究
- 同種造血幹細胞移植患者における、ステロイド抵抗性/依存性腸管急性移植片対宿主病に対する便微生物移植 (fecal microbiota transplantation) の有効性を検討する第II相多施設共同研究
2.新内科専門医制度に対する取り組み
- 新内科専門医取得をサポートします
- 剖検数も豊富で、CPCも毎月開催されています。
新内科専門医取得をサポートします
当施設では内科領域専門研修標準タイプはもちろん、血液内科をサブスペシャリティとしての研修にも対応可能です。血液内科をサブスペシャリティとして考えた場合、3年目より血液内科専門研修を中心とした研修を開始することが出来る体制を整えています。血液内科は各臓器に対する知識も必要な科である特性があり、独自調査の結果、当科を中心とした研修でもJ-OSLERに必要な症例数 (56疾患群から最低1症例以上、合計160症例)の経験が可能ですもちろん症例が不足する可能性もありますが、その場合でも各診療科の協力により必要症例の確保をサポートします。
剖検数も豊富で、CPCも毎月開催されています。
また当院は市中病院でありますが剖検数も十分あり、CPCも毎月開催されています。専門医取得に際して剖検症例で困ることはありません。
血液内科を目指す若い先生方にとって、新内科専門医制度に必要な症例数を確保しつつ、血液内科としての臨床経験も重ねられ、かつ、血液内科専門医取得の準備も出来る環境を提供することが可能です。
当院での研修に興味がある先生方は気軽にご連絡下さい。
Instagramはじめました。ホームページでは紹介出来ない、血液内科の雰囲気をお伝えしていきます。DMでのご連絡もお待ちしています。
先輩へのインタビュー
令和2年度 岐阜市民病院 内科専攻医 早瀬直輝
なぜ血液内科を選んだのか
学生のころから血液疾患や治療に興味はありましたが、難しい分野というイメージが強く自分に務まるのかという漠然とした不安のようなものもありました。しかし、先生方の働いてみえる様子を見て、診断から治療までを一貫して行うことができ患者さんとより深くかかわることのできる分野であると思い、血液内科を選びました。症例や疾患についてじっくり考えて、チームで話し合い治療法を決定することもあれば、急変時の迅速な対応が求められることもあります。もちろん大変な時もありますが、医師としてやりがいを感じながら働くことができています。
なぜ岐阜市民病院を選んだのか
まずは岐阜県で血液内科を選択するにあたって、疾患の症例数も多く設備も充実している点が魅力的でした。また血液内科だけでなく、内科系、外科系のほぼすべての診療科がそろっており、臨床研修期間中に医師として必要な知識や技術を身に着けることができると考えたため、岐阜市民病院を選びました。救急外来では、地域を支える病院ということもあり、common diseaseから緊急性の高い疾患まで指導医の先生のバックアップのもとで対応することができ、とても勉強になりました。
メッセージ
岐阜市民病院でたくさんの先輩、仲間とともに学ぶ時間は医師としてのとても貴重な財産になります。そのなかでも血液内科では、一人一人の患者さんと向き合いながら、最新の医療を学ぶことができます。教育熱心な先生方も多くみえるので、ぜひ見学や研修に足を運んでみてください。
お問い合わせ先
岐阜市民病院 血液内科
担当:笠原千嗣 / 連絡先:skasahara@gmhosp.gifu.gifu.jp