病理診断科部

病理診断とは?

「大腸カメラの検査をして大腸がんが見つかったよ!」などと言う話を耳にしたことがあると思います。実際は、大腸カメラの検査だけでは、病変(正常とは違う箇所)が、悪いもの(大腸がんなどの悪性)なのか良いもの(大腸炎や腺腫などの良性)なのか、判断するのが難しいことがあります。その場合、病変の一部をつまんできて(生検して)、それを診断するのが、私たち病理診断科部の仕事です。 実際に患者さんと接することはほとんどありませんが、病気の診断を行うことで、患者さんのその後の治療などに関わる、とても重要な仕事です。もちろん「がん」以外の病気の診断も行いますので、正確な診断のためには多くの知識と経験が必要になります。

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スタッフ紹介

医師紹介

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田中卓二 病理学、細胞診、がん予防、毒性病理学
役職
特別診療顧問
病理診断科部長
病理診断研究センター長
ゲノム医療センター長
主な資格、認定
病理専門医
細胞診専門医・指導医
国際細胞学会フェロー
毒性病理学専門家
病理専門医研修指導医証
日本臨床細胞学会教育研修指導医
死体解剖資格
researchgate
卒業年、主な職歴
昭和51年岐阜大学医学部卒
昭和53年4月岐阜大学助手(医学部附属病院・中央検査部)
昭和58年7月~昭和60年6月 American Health Foundation,Naylor Dana Institute(New York)、Visiting Scientist
平成2年7月岐阜大学講師(医学部・病理学第1講座)
平成3年9月岐阜大学助教授(医学部・病理学第1講座)
平成9年10月金沢医科大学腫瘍病理学(第1病理)主任教授
平成21年6月株式会社東海細胞研究所所長
平成25年6月同顧問、朝日大学客員教授
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渡部直樹
役職
病理診断科部副部長
消化器内科部副部長
病理診断研究センター副センター長
主な資格、認定
病理専門医
細胞診専門医
死体解剖資格認定
日本人類遺伝学認定GMRC
日本内科学会認定医
日本消化器病学会専門医
日本肝臓学会肝臓専門医
臨床研修指導医
日本旅行医学会認定医
卒業年、主な職歴
平成17年卒
受賞歴
第79回日本病理学会中部支部交見会学術奨励賞受賞

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組織診断

患者さんの身体から採取された病変の組織から、ガラスに載せる薄い(3-4㎛)組織標本(プレパラート)を作り、染色した後に顕微鏡を使って病理医が診断します。 どんな病気か?病名は何か?手術標本では病変はどのくらい広がっているか?ちゃんと取りきれたか?他の場所に転移しているかどうか?などなど、、、今後の治療を決定する上で大切な情報を、実際の患者さんの治療にあたる臨床医に提供しています。

切り出した病変をパラフィンという
蝋で固めてブロックを作製します。薄切した切片にHE染色を施した標本を、
病理医が顕微鏡で観察して
病気の診断をします。

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細胞診断(細胞診)

痰、尿、胸水、腹水、心嚢水の中の細胞や、子宮頸部などから削り取って(擦過して)得た細胞などをガラス標本(プレパラート)の上に載せて、染色した標本を顕微鏡で観察します。まずは、細胞検査士ががん細胞などの異常がないかをチェックします("スクリーニング"という作業です)。その後、細胞診専門医が再度確認し、最終診断をします。

胸水中に出現した肺がん細胞、子宮頸部から擦過された子宮頸がん細胞、乳腺腫瘤を穿刺して得られた
乳がん細胞

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術中迅速診断

手術中に行う組織診断・細胞診断のことです。術中に病変の一部や腹水、胸水などを病理診断科部へ提出すると、迅速にガラス標本(プレパラート)を作り、染色して診断します。提出されてから15~20分程度で、診断結果を執刀医(手術している医師)に報告します。病変が悪性か否かを診断したり、がんが周りの臓器に広がっていないかなどを確認することで、進行中の手術方針決定などをサポートします。

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分子病理診断(コンパニオン診断)

現在のがん治療は、従来の抗がん剤治療(抗がん剤を点滴したり、服用する治療)に加えて、分子標的療法や免疫療法(2018年のノーベル賞を受賞しています!)も盛んに行われるようになってきました。
薬が有効かどうか分からずにその薬を使用するのは、患者さんにとって苦痛かつ危険なことです。それを避けるために行う分子標的療法や免疫療法で、実際に有効か(治療効果が期待できるか)どうかを判断するのが、分子病理診断です。 
分子病理診断は、様々な方法でがんの遺伝子異常などを調べることで、乳がん。肺がん・大腸がんなど、がんに対しての様々な検査とその評価を行っています。がん遺伝子パネル検査が保険収載されましたが、当院でもがん遺伝子パネル検査を行うために適切な標本であるか否かを評価・判断し、質の高い標本の提供を行っています。

コンパニオン診断薬等の情報 | 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 (pmda.go.jp)
000239775.pdf (pmda.go.jp)

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免疫組織化学染色

免疫組織化学染色とは、抗原抗体反応を利用して、組織中の特定の抗原を検出する染色方法です。
HE染色だけでは診断できない場合の補助的な役割や、病理診断を裏付ける確証となります。
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免疫染色装置
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B細胞に特異的なCD20、CD79aという抗原を検出し、B細胞性のリンパ腫であると診断します。

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病理解剖(剖検)

病理解剖治療の過程で、残念ながら亡くなられた患者さんに対して行う解剖のことです。医療技術が進歩した現在、死因は生前や亡くなった後の検査などにより、ある程度判断できるようになりました。そのため全国的に病理解剖の数は減少傾向にあります。しかし、死因が不明な場合もあり、そんな時は、ご遺族のご理解、ご承諾のもとに、解剖させていただきます。生前分かり得なかった患者さんの死因を究明するだけでなく、解剖結果からも多くの学びがあり、それらを病院医師やコメディカルが参加する臨床病理カンファレンス(CPC)で議論しながら、今後の医療へ還元しています。

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セカンドオピニオン

当院に紹介いただいた患者さんの持参した病理標本(紹介元の先生からの依頼で)は、当院でも再度、病理診断いたします。診断結果は、依頼科の意思を通じて報告しています。

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診療実績

最近の実績は下記のとおりです。

  1. 学会等認定制度による施設認定(2020年4月認定)
  2. 診断実績(2020年度)
  3. CPC(解剖検討会)(2020年度)
    2020年7月13日に第4回が開催されました。
    次回、2020年8月10日開催予定です。
  4. 学会発表(2020年度)
  5. 学術関係論文(2020年度)
  6. 2020年度外部精度評価を受けました。
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  7. 書籍が発刊されました。
    「症例から学ぶ細胞診」
    著:餌取文昌  監修:田中卓二

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