令和5年度 第3回 岐阜市民病院公開講座の様子

第3回岐阜市民病院公開講座が、YouTube岐阜市公式チャンネルへアップロードされました。

ZoomによるオンラインWeb講座として配信された講演動画です。ライブ配信でご覧いただけなかった方も、ご視聴いただける機会となっております。アップロード期間中にぜひご視聴ください。

第3回公開講座のYouTube岐阜市公式チャンネルへのアップロードは、令和5年8月10日(木)~令和5年11月9日(木)の限定公開です。

第1部

第2部

令和5年度 第3回 岐阜市民病院公開講座の様子

令和5年度 第3回(通算131回)岐阜市民病院公開講座を開催いたしました

日時
令和5年6月17日(土)
午後2時30分~午後3時30分
講演内容
「薬剤性顎骨壊死」~どういう薬剤でなるの?~
歯科口腔外科部長 兵東 巌

令和5年度第3回は、「薬剤性顎骨壊死」~どういう薬剤でなるの?~という演題で、岐阜市民病院 兵東 巌 歯科口腔外科部長が講演いたしました。

今回で通算第131回をかぞえる公開講座ですが、西診療棟4階サルビアホールで参加申し込みをされた方々にご参加いただき、またZoomによるWEB配信を同時開催いたしました。会場へは21名の市民の方々にご参加いただき、WEB配信では、15名にご視聴いただきました。

岐阜市民病院 兵東 巌 歯科口腔外科部長は、「演題の『顎骨壊死(がっこつえし)』とは、上あごや下あごの骨が部分的に死んでしまう病気です。」とし、0 歯の動揺、口腔粘膜の潰瘍、抜歯窩の残存、1 感染のない骨露出、2 感染を伴う骨露出、3 病的骨折や口腔外瘻孔と、顎骨壊死のStage分類を説明いたしました。

次に、顎骨壊死の実際の症例を用いて解説いたしました。まずは、乳がんの治療薬である『ランマーク』を使用し、Stage1の口腔内と、一時中止後抜歯および掻把した様子、また、多発骨転移をしたStage3の初診と骨壊死の進展の症状を、写真やレントゲン写真を用いて解説いたしました。
続いて、天疱瘡の治療に用いる『ステロイド』による、ステロイド性骨粗鬆症の症状を3D画像やレントゲン写真などを用いて処置や1年後の様子を説明いたしました。「顎骨壊死をきす薬剤ではないのですが、ステロイドは要注意です。」としました。
骨の骨代謝については、『骨は常に古い骨を壊し(破骨細胞)、新しい骨をつくる(骨芽細胞)ことを繰り返しています(リモデリング)。』と解説し、顎骨壊死をきす可能性がある薬剤Ⅰ、Ⅱ、Ⅲの3種類の薬剤をそれぞれ示し、どこに・どのように作用して起こるか、図を用いながら詳しく説明いたしました。
顎骨壊死は、口の中という特殊な環境下で起こるとし、口の中は細菌の宝庫と説明し、菌種や細菌数を体の他の部位と比較して紹介しました。『ポイントは感染です。』と説明しました。
感染を助長する口の中の因子として、①乾燥、②う蝕、③床義歯の不適合による口腔粘膜の破傷と説明し、①口腔乾燥については、唾液腺のマッサージにて対応し、②う蝕や歯周病については、歯科医院での治療で対応、③歯科医院での治療・調整で対応することを勧めました。

最後に、「骨粗鬆症・骨転移等に使用される薬剤は骨を丈夫にし、痛みを緩和できるとされる良いお薬です。その薬剤による顎骨壊死は、口腔といった細菌の多い特殊な環境下で発症するので口腔環境(口腔ケア)を整えましょう。感染に注意です。」と締めくくりました。

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サルビアホールで講演をいたしました、岐阜市民病院 兵東 巌 歯科口腔外科部長
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サルビアホールでは、市民の方々が講演を熱心に聞かれていました。Zoomを用いたWEB講座を同時に配信いたしました。

YouTube岐阜市公式チャンネルへのアップロードのお知らせ

Zoom によるオンラインWeb講座として配信された過去の講演動画を、岐阜市公式YouTubeチャンネルにて、期間限定で公開することといたいました。ライブ配信でご覧いただけなかった方も、ご視聴いただける機会となっております。アップロード期間中にぜひご視聴ください。

公開中の動画はこちら
「市民公開講座の動画」


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