岐阜市民病院 瑞穂市出前公開講座の様子

令和元年度第2回岐阜市民病院・もとす医師会瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)を開催しました。

令和元年11月9日(土)瑞穂市民センター(はなみずきホール)において、冒頭の國枝武俊 氏(もとす 医師会長 )に続いて杉山保幸(岐阜市民病院副院長)からの挨拶で始まりました。
もとす医師会の明石クリニック院長 明石憲尚から、認知症(物忘れ)についてを、当院からは、岐阜市民病院副院長杉山保幸から、緩和ケアに関する最近の話題を、岐阜市民病院 消化器内科部副部長・ 治験管理センター長 小木曽富生から、大腸がんの最新の内視鏡治療についてを、テ-マに講演を行いました。当日は、約100名と多くの方にお集まりいただきました。
また、講演会終了後、質疑応答を受けるとともに、アンケ-トにもご協力いただき、盛況のうちに終了できました。
なお、次回は、3月予定しておりますので、ぜひご参加ください。

(講演内容については、要約を掲載

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もとす医師会長 國枝武俊 氏
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岐阜市民病院副院長 杉山保幸
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もとす医師会 明石クリニック院長 明石憲尚 氏
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岐阜市民病院副院長 杉山保幸
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岐阜市民病院 消化器内科部副部長・
治験管理センター長 小木曽富生
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岐阜市民病院 副院長 杉山 保幸
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もとす医師会 明石クリニック院長 明石憲尚 氏

講演要約
『緩和ケアに関する最近の話題』 
岐阜市民病院副院長 杉山保幸

緩和ケアは、『生命を脅かす病気と診断された時から患者さんやその家族を支援する医療』と世界保健機構(WHO)が2002年に定義を改定しており、以前はがんが対象とされていたが、近年はがん以外の疾患に対しても実施されている。 ただし、がん診療の領域においては、診断時から適切に行われなければならないが、"緩和ケアはがんが進行して、治療の手立てがない時に行われるもの"と誤解している場合が、患者・家族のみならず医療従事者側にも多いのが実情である。
これには緩和ケアの歴史が少なからず影響している。すなわち、ホスピスは中世ヨーロッパで、病を患ったり傷ついた巡礼者や十字軍遠征の兵士らが教会の付属施設で手厚い看護を受けたのが起源で、臨死期のケアが中心であった。また、近代になってからは貧困による飢餓と伝染病で"死に瀕した人々を手厚く看護する"ことが中心であった。そのため、治療ができなくなったら緩和ケアという考え方が定着したわけであるが、近年では『生命を脅かす疾患を有する患者さんとその家族を対象に、臨死期に限らず、早い時期から苦痛の緩和を行うこと』が基本概念となっている。
さて、生命を脅かす疾患の中には、がんや心不全、慢性閉塞性肺疾患などがあるが、がんの疾患軌跡は、全身の機能は比較的良好に保たれた期間が続き、死亡前1~2か月で急速に状態が悪化することから、予後の予測が比較的容易であるいう特徴がある。一方、心不全や慢性閉塞性肺疾患の疾患軌跡は、感染症(肺炎など)の発症による急激な悪化と改善を繰返しながら穏やかに状態が悪化するが、急激な変化が改善可能か否かの判断が難しく、死亡直前にはその変化が急速であるなど、がんとは大きく経過が異なっている。
いずれにせよ、独居の高齢人口が増加してきている現況では、将来の意思決定能力の低下に備えて患者さんやその家族とケア全体の目標や具体的な治療・療養について話合うこと、すなわち"もしものための話し合い(人生会議:アドバンス・ケア・プランニング)"が喫緊の課題となっている。この人生会議においては、患者さんの価値観を確認し、個々の治療の選択だけでなく全体的な目標を明確にしておくように取組み、患者さんが治療を受けながら、将来もし自分に意思決定能力がなくなっても、自分が語ったことや書き残したものから、自分の意思が尊重され、医療スタッフや家族が"自分にとって最善の医療を選択してくれるだろう"と思えるような状況を設定することが肝要である。
緩和ケアの中でも積極的な取り組みがなされているがんの領域においては、①難治がんの診断などの悪い知らせを行うこと、②がん治療中に生じる辛い症状の緩和、③経済的負担や家族の問題などの支援、④がんの進行・終末期のサポート、など、がんの診断時に始まり、治療中、がんが進行した場合の様々な場面でケアは必要である。現在の包括的がん医療モデルでは、基本的緩和ケアは全ての医療従事者が提供し、ホスピス緩和ケア病棟や緩和ケアチーム、在宅緩和ケアなどの業務は専門の緩和ケアスタッフが担当するのが望ましいとされている。そして、がんは早期発見により約 9 割が治ることを考えると、『がんと向き合い、生き生きと日常生活を続け、治療をしながら仕事をしてゆくこと、および生活の質の維持・向上の大切さ』を啓蒙してゆく必要がある。
ただ、個人の努力や身近な人の援助だけでは 解決できない問題も多く、職場においてもがん診療に関する理解をさらに深めることが重要である。すなわち、治療と仕事の両立がしやすい環境を整備することが今後の課題である。
なお、岐阜市民病院では社会労務士、両立支援促進員、ハローワーク職員、研修を受けた当院相談員による就労相談に随時応需している。また、がん患者さんやそのご家族が自由に集い、交流できる場として、西診療棟10階南側デイルームに『がん患者サロンやすらぎ』を、平日の10時~15時に開設している。相談員が正しい情報の提供・苦痛の軽減・療養生活の質の維持・向上のための支援を行っている。

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令和元年度第1回岐阜市民病院・もとす医師会瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)を開催しました。

令和元年度第1回岐阜市民病院・もとす医師会瑞穂市公開講座 (瑞穂市地区)出前公開講座を開催しました。
令和元年7月6日(土)瑞穂市民センター(はなみずきホール)において、杉山保幸(岐阜市民病院副院長)からの挨拶で始まりました。
もとす医師会の名和内科 医師 横山仁美氏から、「腎臓を守るために」を、当院からは、副院長 杉山 保幸から、「サプリメントについて」を、がん診療支援部長 林 秀樹から、「脂肪肝と肝癌に関する最近の話題」を、テ-マに講演を行いました。当日は、約70名と多くの方にお集まりいただきました。
また、講演会終了後、質疑応答を受けるとともに、アンケ-トにもご協力いただき、盛況のうちに終了できました。

(講演内容については、要約を掲載

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岐阜市民病院 副院長 杉山 保幸
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名和内科 医師 横山 仁美 氏
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岐阜市民病院 副院長 杉山 保幸
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岐阜市民病院 がん診療支援部長 林 秀樹
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名和内科 医師 横山 仁美 氏
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岐阜市民病院 副院長 杉山 保幸
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岐阜市民病院 がん診療支援部長 林 秀樹

講演要約
『サプリメントについて』 
岐阜市民病院副院長 杉山保幸

サプリメントは栄養補助食品あるいは健康補助食品とも呼ばれ、健康の維持・増進や病気の予防、食事で不足している栄養素の補給や強化、疲労回復、美容やダイエットなど様々な目的で使用される。また、サプリメントは医薬品ではないが、病気の治療目的で使用されることもある。日本では法律的・行政的な定義がなく、厚生労働省では便宜上『特定成分が凝縮された錠剤やカプセル形態の製品』と定義し、食品に分類してはいるが、健康機能食品とは分けて取り扱っている。
サプリメントは、①ベースサプリメント、②ヘルスサプリメント、③オプショナルサプリメントの 3つに分類される。ベースサプリメントは、体に必要なビタミンやミネラル、アミノ酸、食物繊維、DHAやEPAなどを補うもの、ヘルスサプリメントは健康維持や美容などのために利用するもの(イソ フラボン、ローヤルゼリー、プロポリス、セサミン、カテキンなど)、オプショナルサプリメントは、体調の回復のために使用されるもの(ウコン、マカ、ブルーベリー、グルコサミンなど)である。
サプリメントは上手に使用することで健康の維持・増進に役立つが、いろいろと留意する事項もある。まずは、毎日の食事内容や食生活自体を見直し、食事で野菜、果物、乳製品、魚などを上手に組合せ、栄養バランスの良い食事となるように心がけた上で、不足分をサプリメントで補うことが肝要である。その際、サプリメントの成分名・含有量などを確認することが健康面での安全性や有効性を判断する上での決め手となる。食品であっても同時に多種類のビタミンやミネラルを過剰摂取すると体調不良をきたす危険性もあり、原因究明も困難となってしまう。また、服薬中の医薬品とサプリメントとの組合せによっては医薬品の効果が妨げられ、病気の治癒が遷延したり、症状が悪化することもある。さらに、食品ではあるが副作用が出てくる可能性もあり、サプリメントの種類やメーカー、服用期間、用量などを"お薬手帳"と同じように記録しておいて、健康被害が生じた際には医師や薬剤師に相談する。一方、サプリメントによりアレルギー症状が生じる可能性もあるため、成分表示に天然・自然の素材と記載されていても、必ずしも安全・安心ではないことを念頭に置くことも大切である。なお、サプリメントを開始して体調の改善が実感できなければ、継続を断念する勇気も必要である。
サプリメントの使用によって、出血のリスクを増加させる、麻酔薬の鎮静作用を増強する、頻脈・血圧上昇をきたす、免疫抑制剤の効果減弱をきたす、などの可能性があるため、岐阜市民病院では骨髄穿刺や血管カテーテル検査、内視鏡的腫瘍切除術や全身麻酔・局所麻酔での手術などのための入院の際には、中止すべきサプリメントをリストアップして患者さんや家族に周知徹底している。
いずれにせよ、サプリメントの特徴を十分に理解し、上手に使用することで健康を維持・増進することが大切であることは論を待たない。

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平成30年度第3回岐阜市民病院・もとす医師会瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)を開催しました。

平成30年度第3回岐阜市民病院・もとす医師会瑞穂市公開講座 (瑞穂市地区)出前公開講座を開催しました。
平成31年3月23日(土)瑞穂市民センター(はなみずきホール)において、杉山保幸(岐阜市民病院副院長)からの挨拶で始まりました。
もとす医師会の下野外科胃腸科医院 理事長 下野達宏氏から、「その息切れ!心臓病かもしれません」を、当院からは、副院長 杉山 保幸が、「腸内細菌のはなし」を、心臓血管外科部長 村上栄司が、「大動脈瘤解離~ある日突然発症します」を、テ-マに講演を行いました。当日は、約80名と多くの方にお集まりいただきました。
また、講演会終了後、質疑応答を受けるとともに、アンケ-トにもご協力いただき、盛況のうちに終了できました。

(講演内容については、要約を掲載

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岐阜市民病院副院長 杉山 保幸
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下野外科胃腸科医院 理事長 下野 達宏 氏

講演要約
『腸内細菌のはなし』 
岐阜市民病院副院長 杉山保幸

人の腸の内部に生息している膨大な数の腸内細菌は、代謝や免疫など生体にはなくてはならない様々な機能に関わっていることが、近年明らかにされている。常在細菌数は、胃:0~102、個、十二指腸:102個、空腸:102個、近位回腸:103個、遠位回腸:107~108個、大腸:1011~1012個で、種類は500種を超えると推察されている。腸内に常在する細菌集団は腸内細菌叢(マイクロビオータ)と呼ばれ、重量では約1~1.5Kg、糞便の1/3とも推計されている。マイクロビオータとその代謝産物も含めたものがマイクロビオームであるが、腸内細菌自体は、腸内で複雑な生態系を構成し、相互に共生または拮抗関係を保ち、宿主である生体とも相互に関係しながら、生体の健康や疾病に大きな影響を与えていることが解っている。腸内細菌の研究は、次世代シクエンサー(NGS)の登場によって、細菌の遺伝子情報全体を網羅的に調べることが可能となってから急速に進歩している。NGSの登場前は分離・培養できた腸内細菌については調べることができたが、培養不可能な細菌もあり、20-30%の細菌のことしか判明していなかったのが実情である。
腸内細菌の働きとして、①エネルギー産生、②蠕動運動・消化吸収の促進、③物質代謝の調節、④薬物への作用、⑤外来微生物に対する感染防御、⑥免疫能賦活化、⑦発がんへの関与(促進・抑制)、などがある。また、腸内細菌が関連すると考えられている疾患としては、①腸疾患[(1) Clostoridioides difficile感染症(CDI)、(2) 炎症性腸疾患、(3) 大腸癌、(4) 過敏性腸症候群(IBS)]、②肝疾患[(1)肝硬変、(2)非アルコール性脂肪肝炎(NASH)、(3)肝癌]、③肥満・糖尿病、④動脈硬化症、⑤多発性硬化症、⑥精神神経疾患[(1)自閉症、(2)躁うつ病、(3)パーキンソン病]、などがあり、各々について精力的な研究が進められている。
さて、良い腸内細菌叢の状態とは『細菌の種類が多く、各々の数も多いこと(多様性があること)』であり、何らかの原因で多様性が失われると、外来性の腸内病原菌が増殖しやすくなり、その一方で正常時には抑制されていた常在菌が異常増殖して内因性感染が起こりやすくなる。腸内環境を良くするための生活習慣として、食生活では腸内細菌叢の細菌群にとって栄養となる、繊維質の多い野菜や果物を積極的に摂ることが推奨される。また、メカニズムは不明であるが運動が腸内環境をよくするという報告もある。なお、日本では生体に及ぼす影響などから、善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3種類に大別されると考えられてきたが、各々の腸内細菌のおかれた環境や数、他の細菌との関係性によって働き方が変化するため、単純に決められるものではない。
ところで、よくある質問が市販の整腸剤の選択についてである。同じ薬剤を服用しても、軟便になる場合と便秘になる時があるが、これは腸内細菌叢の状態に個人差があるためであり、使用方法を守りながら適宜調整することが必要で、薬剤師に相談して選ぶことが推奨される。一方、腸によいと言われるヨーグルトの選び方についても尋ねられることが多いが、含まれている代表的な腸内細菌はビフィズス菌と乳酸菌である。ビフィズス菌は大腸に、乳酸菌は小腸に多いとされているが、各個人にとってどのヨーグルトが適合するかは予測不可能である。そのため、ある程度の期間摂取して排便のリズムが整ったり、便の状態が改善されれば、自分の腸に適合していると判断することになる。なお、最近マスコミの中でよく登場してくる『プロバイオティクス』とは、腸内細菌叢を整え、生体に様々な利益をもたらす生きた微生物のことで、乳酸菌やビフィズス菌などがある。

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平成30年度第2回岐阜市民病院・もとす医師会瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)を開催しました。

平成30年度第2回岐阜市民病院・もとす医師会瑞穂市公開講座 (瑞穂市地区)出前公開講座を開催しました。
平成30年12月8日(土)瑞穂市民センター(はなみずきホール)において、冒頭の國枝武俊 氏(もとす医師会 会長 )に続いて及び杉山保幸(岐阜市民病院副院長)からの挨拶で始まりました。
もとす医師会の広瀬内科クリニック院長 廣瀬 功 氏から、「医師が病気をして感じたこと」を、当院からは副院長 杉山 保幸が、「不眠に対するケア」を、リハビリテ-ション科部長 佐々木裕介が、「がんのリハビリテ-ション~運動は万能薬~」を、テ-マに講演を行いました。当日は、約140名と多くの方にお集まりいただきました。
また、講演会終了後、質疑応答を受けるとともに、アンケ-トにもご協力いただき、盛況のうちに終了できました。
なお、次回は、3月23日(土)を予定しておりますので、ぜひご参加ください。

(講演内容については、要約を掲載

岐阜市民病院・もとす医師会瑞穂市公開講座(瑞穂市地区) 岐阜市民病院・もとす医師会瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)
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もとす医師会 会長 國枝 武俊 氏
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岐阜市民病院副院長 杉山 保幸
岐阜市民病院・もとす医師会瑞穂市公開講座(瑞穂市地区) 岐阜市民病院・もとす医師会瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)
講演をする 
もとす医師会 広瀬内科クリニック院長 廣瀬 功 氏

講演をする
岐阜市民病院副院長 杉山 保幸
岐阜市民病院・もとす医師会瑞穂市公開講座(瑞穂市地区) 岐阜市民病院・もとす医師会瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)
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岐阜市民病院 リハビリテ-ション科部長
佐々木 裕介
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岐阜市民病院 副院長 杉山 保幸
岐阜市民病院・もとす医師会瑞穂市公開講座(瑞穂市地区) 岐阜市民病院・もとす医師会瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)
質疑に答える
岐阜市民病院 リハビリテ-ション科部長
佐々木 裕介
質疑に答える
もとす医師会 広瀬内科クリニック院長
廣瀬 功 氏

講演要約
『不眠に対するケア』 
岐阜市民病院副院長 杉山保幸

健康生活を送るためには、食事、適切な身体活動、睡眠の3つが大切である。すなわち、日頃からバランスの取れた美味しい食事をとることで病気の予防・治療につながり、また、年齢・性に関係なく適切な生活活動や運動を行うと健康を維持、増進できる。さらに、良い睡眠を確保することで、心身ともに健全な日常生活や社会活動ができるとされている。
ところで、良い睡眠とは、日中に眠気がなく、心身ともに健全な日常生活や社会活動ができる状況の維持が可能な眠りのことである。時間よりも"質"の方が重要で、目覚めがスッキリとしていて、ぐっすり眠ったという満足感が得られるものであればよいとされている。正常な睡眠はレム睡眠(体は休んでいるが脳は活動中である)とノンレム睡眠(体も脳も休んでいる)の2つが対をなし、90~100分間の周期で、一晩に4~5回繰り返されるものであるが、個人差が大きい。一方、睡眠障害には、①寝付くまでに時間がかかる(入眠障害)、②夜間に何度も目が覚め、その後が眠れない(中途覚醒)、③朝早く目が覚めてしまう(早期覚醒)があり、これらに加えて昼間に疲労感・倦怠感・眠気の出現、注意力・記憶力・集中力の低下、社会生活や職業・学業への支障、やる気・気力・自発性の減退、気分不快やイライラの継続、など日中の障害が少なくとも1つ以上あれば、不眠症となる。不眠治療で大切なのは、その原因を明かにすることである。すなわち、環境要因とともに身体的原因、薬理学的原因、精神医学的原因、心理的原因などを調べることになるが、例えばがん治療の場合の薬理学的原因としては、医療用麻薬やステロイド、抗がん剤、免疫抑制剤、抗うつ剤などの使用が不眠をきたすとされている。
不眠に対するケアとしては、原因の除去が重要であるが、それと同時に睡眠衛生習慣を改善することが大切である。「睡眠障害の診断・治療ガイドライン作成とその実証的研究班」 平成13年度研究報告書に掲載されている「睡眠障害対処 12の指針」には、①睡眠時間には個人差があり、日中に眠気がなければ十分であると理解する、②カフェインやニコチンなどの刺激物を就寝前には避け、自分なりのリラックス法を実行する、③就寝時刻にこだわらず、眠くなってから床に入る、④同じ時刻に毎日起床する、⑤朝の日光を取り入れる、夜間は明るすぎない照明にするなどして、光を効率的に利用する、⑥規則正しい3度の食事、規則的な運動を実践する、⑦昼寝をするなら15時前の20~30分間とする、⑧眠りが浅い時は、むしろ積極的に遅寝・早起きとする、⑨睡眠中の激しいイビキ・呼吸停止や足のぴくつき・むずむず感がある場合は、医師に相談する、⑩十分に眠っても日中の眠気が強い時は医師に相談する、⑪睡眠薬代わりの寝酒は不眠の原因となるので避ける、⑫睡眠薬は医師の指示のもとで正しく使用する、の12の項目が掲げられている。一方、不眠症に対して薬物療法を行う場合には、漫然と長期間にわたって使用せず、副作用に留意しながら、症状が改善したら中止する。また、高齢者、特に認知機能が低下している高齢者では、睡眠薬服用による転倒やせん妄をきたすことがあるため注意が必要である。

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平成30年度第1回岐阜市民病院・もとす医師会瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)を開催しました。

平成30年7月7日(土)瑞穂市民センター(はなみずきホール)において、所俊彦(もとす医師会副会長)及び杉山保幸(岐阜市民病院副院長)からの挨拶がありました。
もとす医師会の名和内科院長 千田美穂子から、「心房細動と血液サラサラの薬について」を、当院の副院長 杉山 保幸から、「ロボット支援手術の最前線!」を、肝・胆・膵センタ-長 長田真二から、「膵癌のはなし!」をテ-マに開催しました。当日は、90名と多くの市民の皆様にお集まりいただきました。
また、講演会終了後、質疑応答を受けるとともに、アンケ-トにもご協力いただき、盛況のうちに終了できました。
なお、次回は、12月8日(土)を予定しておりますので、ぜひご参加ください。

(講演内容については、要約を掲載

挨拶をする
もとす医師会副会長 所俊彦
挨拶をする
岐阜市民病院副院長 杉山保幸
講演をする
もとす医師会 名和内科院長 千田美穂子
講演をする
岐阜市民病院副院長 杉山保幸
講演をする
岐阜市民病院 肝・胆・膵センタ-長
長田真二
質疑に答える
岐阜市民病院 肝・胆・膵センタ-長
長田真二
質疑に答える
もとす医師会 名和内科院長 千田美穂子

講演要約
『ロボット支援手術の最前線』 
岐阜市民病院副院長 杉山保幸

『シンギュラリティ (Singularity) 2045 』という言葉を耳にする機会が最近多くなりましたが、これは、未来学者レイ・カーツワイルが、「人工知能(AI)の知性(性能)が地球上の全人類の知性を超える時点(特異点)が来る」と予測し、それが2045年であると提言したことに由来するものです。観点を変えれば、これからの時代は、人工知能に考えさせ、ロボットに肉体労働をさせることで生活様式が大きく変化するという推測であります。
さて、医療の世界、とりわけ外科手術の領域では近年、ロボット技術の応用が脚光を浴びていますので、その一端を紹介します。通常の鏡視下手術では医師が直接鉗子を操作して行いますが、ロボット支援手術(医療保険では『内視鏡手術用支援機器を使用した手術』)では、鉗子の操作をロボットアームにより行います。ただし、そのロボットアームを動かすのはあくまでも医師(執刀医)です。内視鏡手術用支援機器は、①ペイシェントカート、②サージョンコンソール、③ビジョンカート、の3つのパーツで構成されています。ペイシェントカートの鉗子には人間のように関節があり、鏡視下手術では不可能だった「手」のような動きを再現できる、すなわち執刀医の手の動きを正確かつ繊細に再現して手術を行うことができます。執刀医はサージョンコンソールに座り、拡大された高解像度3次元立体画像を見ながら、両手・両足を使ってロボットアームを遠隔操作して手術を実施します。従来の鏡視下手術と違い、奥行きを読み取って鉗子を動かすことができるため、より正確で安全に手術が行えます。鉗子の状態などの状況は他のスタッフが把握して術者に伝えます。手術操作をしている医師以外のスタッフは、ビジョンカートのモニタを見ながら手術をサポートし、患者の全身管理は麻酔科医が担当します。
平成30年度診療報酬改定により保険で認められているロボット支援手術は、肺の手術(胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術)、心臓の手術(胸腔鏡下弁形成術)、縦隔の手術(胸腔鏡下縦隔腫瘍手術)、食道の手術(胸腔鏡下食道悪性腫瘍手術)、胃の手術(腹腔鏡下胃切除術、腹腔鏡下幽門側胃切除術、腹腔鏡下胃全摘術)、直腸の手術(腹腔鏡下直腸切除・切断術)、泌尿器科臓器の手術(腹腔鏡下腎悪性腫瘍手術、腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術、腹腔鏡下膀胱悪性腫瘍手術)、婦人科臓器の手術(腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術、腹腔鏡下膣式子宮全摘術)です。
ロボット支援手術の長所は、①手術中の出血量が少ない(解剖学的な状況がよくわかり、血管を傷つけることが少ない。)、②手術創が小さくて済む(5-10mm の小孔を数か所に開けて、手術器具を挿入して手術を行うため、傷口が小さい。)、③手術後の痛みが少なく、回復が早い(傷口が小さいため、皮膚や筋肉を切開した痛みが少ない。また、手術後の回復が早く、入院期間も短くなり、早期に社会復帰できる。)、④機能温存の向上(ロボットによる繊細な動きの操作により神経を愛護的に保存でき、機能温存や早期回復が期待できる。)、などです。一方、短所としては、①内視鏡手術用支援機器が高額であり、かつメインテナンスにも経費がかかる、②施設基準をクリアーするためのハードルが高い、などがあります。
最後に、人工知能やロボットがいくら進化しても、人の心(感性や感情)までも吹き込むことは困難で、人間のすべての生の営みにとって代わることは不可能と思われます。岐阜市民病院の『心にひびく医療の実践』理念に則り、最新の知識・技術を駆使しながら市民の皆様の地域医療に貢献してゆく所存です。

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平成29年度第2回岐阜市民病院・もとす医師会瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)を開催しました。

平成30年2月10日(土)瑞穂市民センター(はなみずきホール)において、当院医師及びもとす医師会の医師を講師として、第2回目を開催し、今回で通算18回目となります。
当日は、前回に引き続き、80人と多くの市民の皆様にお集まりいただきました中、所俊彦(もとす医師会副会長)及び杉山保幸(岐阜市民病院副院長)からの挨拶がありました。最初に、「胃癌から身を守るためにしておくこと ピロリ除菌前と除菌後について」を、福田内科医院 院長福田信宏が、次に、「便通のはなし」を、岐阜市民病院副院長 杉山保幸が、最後に、「あなどれない肺炎にご用心!」を岐阜市民病院呼吸器内科部副部長 石黒 崇からそれぞれの講演を行いました。
また、講演会終了後、質疑応答を受けるとともに、アンケ-トにもご協力いただき、盛況のうちに終了できました。
なお、平成30年度の1回(通算19回)は、平成30年7月を予定しておりますので、引き続き出席くださるようお願いします。

(講演内容については、要約を掲載

挨拶をする
もとす医師会副会長 所俊彦
挨拶をする
岐阜市民病院副院長 杉山保幸
講演をする
福田内科医院院長 福田信宏
講演をする
岐阜市民病院副院長 杉山保幸
講演をする
呼吸器内科部副部長 石黒崇
質疑に答える 講演者

講演要約
『便通のはなし』 
岐阜市民病院副院長 杉山保幸

便通とは"大便が出ること"であるが、大便は経口摂取した食物や飲料が体内で分泌される消化液の作用によって消化・吸収された後の"残りかす"で、主にS状結腸に貯留し、直腸-肛門を経由して排泄される。正常な排便とは、1日に1~3回、あるいは1週間のうちに 3回以上排出され、固さとしては表面にひび割れのあるソーセージのような便、表面がなめらかで柔らかいソーセージあるいは蛇のようなとぐろを巻く便、はっきりとした境界のある柔らかい半分固形の便、などが出ることをいう。通常は黄褐色であるが、摂取した食物の種類や腸内細菌のバランスなどによっても影響を受け、さらに便が長時間大腸内にとどまると黒ずんでくる。便のにおいは、腸内細菌や消化酵素の分泌状況によって異なるので、食べ物が同じでもにおいは異なる。
口から肛門までの消化管トンネルのどこかでトラブルが生じると、便通異常となる。代表的なものは便秘、下痢、下血である。便秘は腸の蠕動運動の低下や大腸がんなどによって通過障害が生じたために、便が腸内に長時間停滞し、排便がスムースにできなくなった状態をいう。具体的には、4日以上排便がなく、不快な症状があり、日常生活に支障をきたす場合であり、2~3日に1度でも規則的であり、すっきりとした満足感があれば便秘にはならない。一方、毎日排便があってもすっきりしなければ便秘といえる。便秘によって起こる症状や病気としては、①腹部膨満、②腹痛、③食欲不振、④嘔気、⑤肌あれ(吹き出物、シミ)、⑥精神面でのイライラや不眠・頭痛・肩こり・めまい、⑦腰痛、⑧痔疾患などがある。また、器質的な疾患はないが慢性的に便秘が続くことがあり、習慣性便秘(朝はぎりぎりまで寝て朝食を抜き、便意が起こってもがまんするという生活習慣を繰り返すことによって起こる)、弛緩性便秘(腹筋が弱い女性に多くみられるもので、腸がたるんで便意を感じる力も便を送り出す力も弱いため、排便の際に上手にいきむことができずに便秘となる)、痙攣性便秘(ストレスや疲労が原因で大腸の動きが鈍り、便が長時間停滞する場合)に大別される。これらの慢性的な便秘の対策としては、①生活習慣を整える(規則正しい食生活を送り、便意を覚えたらがまんせず排便する)、②食事の内容を工夫する(食物繊維、果物、脂肪、ビフィズス菌、オリゴ糖などを適宜摂取できるように献立を決める)、③適度な運動や腹部マッサージを行う、④精神的ストレスの蓄積を回避する、⑤薬物治療を行う、などがある。ただし、⑤は最後の手段とすることが好ましく、緩下剤[塩類下剤、膨張性下剤、浸潤性(粘滑性)下剤]や峻下剤[小腸刺激性下剤、大腸刺激性下剤]を状況に応じて使用する。
下痢は便の性状を示す用語で、便に含まれる水分量が多い状態(80%以上:柔らかいお粥のような便や水様便)をいう。そのため、排便回数が多くても、便が柔らかくなければ下痢とはいわない。下痢は、急性感染性下痢[①細菌性(病原性大腸菌、カンピロバクター、など)、②ウイルス性(ノロウイルスなど)、③原虫性(アメーバ赤痢、回虫、など)]、急性非感染性下痢[①神経性(ストレス)、②物理的刺激(暴飲暴食など)、③中毒・アレルギー(食物、薬剤、化学物質、など)、④乳糖不耐症]、慢性下痢[①炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)、②消化吸収障害(胃切除後症候群、吸収不良性症候群、慢性膵炎)、③消化管ホルモン異常]にカテゴリー分類されている。
なお、過敏性腸症候群は、大腸内視鏡検査で粘膜に炎症や潰瘍などの異常がないものの、腹痛や腹部不快感を伴い下痢や便秘をくり返す病気で、ストレスで腸蠕動が不規則になることで起こるとされている。先進国に多いため、一種の文明病といわれているが、日本では全人口の約14.2%にみられる。
いずれにせよ、様々なことが便の性状から分かるため、トイレで排便したらすぐに流してしまわずに、自身の健康状態を確認するためにも大便をチェックすることが大切である。そして、便通異常が長く続く時は 医療機関を受診して検査を受け、必要な場合は治療を行うことを推奨する。

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平成29年度第1回岐阜市民病院・もとす医師会瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)を開催しました。

平成29年11月18日(土)瑞穂市民センター(はなみずきホール)において、本年度第1回目の、岐阜市民病院・もとす医師会・瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)を開催しました。冒頭に所俊彦(もとす医師会副会長)及び杉山保幸(岐阜市民病院副院長)からの挨拶に続き、最初は「認知症(物忘れ)に ついて その2」と題して、所内科医院 院長 所俊彦から、 次に、「睡眠薬のはなし」と題して、岐阜市民病院副院長 杉山保幸から、最後に、「最新の脳卒中の診断と治療」と題して、岐阜市民病院脳神経外科部長 谷川原徹哉から講演があり、当日は40人と多くの市民の皆様にお集まりいただきありがとうございました。高齢化に入って、認知症、脳卒中等の大変身近な問題でもあり、熱心に聞き入っていました。大変わかりやすい説明があり、質疑応答も多くありました。また、アンケ-トにも協力いただきありがとうございました。

(講演内容については、要約を掲載


挨拶及び講演をする
もとす医師会副会長 所 俊彦

講演をする
岐阜市民病院副院長 杉山保幸

講演をする
岐阜市民病院脳神経外科部長 谷川原徹哉

質疑に答える講演者

講演要約
『睡眠薬のはなし』 
岐阜市民病院副院長 杉山保幸

睡眠障害は不眠症(夜間に眠れないこと)、過眠症(日中に過剰な眠気が出現すること)、睡眠時随伴症(異常な身体的・精神的現象が睡眠中に生じること)、概日リズム睡眠障害(睡眠時間帯がずれてしまうこと)などに大別されるが、不眠症が最も頻繁に遭遇する睡眠障害である。不眠の訴えがあった場合にどのようなタイプの不眠であるのかを把握し、状況に応じた睡眠薬を選択することが大切である。

1. 原因
不眠と関連する因子や生活習慣として、ストレス、高齢、身体的不快感、ストレスの対処法が下手である、運動習慣がない(運動習慣のある人は中途覚醒型の不眠になりにくい、運動習慣は睡眠の質を高めるのに効果がある)、無職などがある。また、糖尿病や高血圧症、うつ病の症例では不眠を合併する比率が高いとされている。睡眠時間には個人差があるため必要な睡眠時間の基準値はないが、一般的には5時間は確保した方がよいとされている。

2. 不眠の分類
不眠には、①入眠障害(うまく寝つけない)、②中途覚醒(眠りにつけるが何度も目覚める)、③早朝覚醒(目覚めが早すぎて困る)、④熟眠障害(どれだけ眠っても眠った気がしない)などがある。②や③は高齢になると頻度が高くなるとされている。入眠障害では、うまく寝つくことができるかという不安から眠りにつけないという"不眠恐怖"が原因となることもある。中途覚醒は、泌尿器科疾患で夜間の排尿回数が多い場合、睡眠時無呼吸症候群で無呼吸のために覚醒してしまう場合、レム睡眠行動障害で悪夢により目が覚める場合などが含まれる。早朝覚醒はうつ状態にある場合に見られることが多く、熟睡ができないという訴え(熟眠障害)も伴うことが多い。

3. 睡眠薬の選択のポイント
点滴による睡眠薬は呼吸状態や循環動態に影響を及ぼすことがあるため、原則として内服による睡眠薬が望ましい。精神的不安が原因で眠れない場合は各々の原因を取り除くような薬物治療を施すことで、結果的には睡眠確保につながる。睡眠薬は、医師が処方する『処方薬』と、薬局やドラッグストアなどで購入できる『市販薬』に分けられるが、成分や薬理作用に違いがある。医師の処方が必要なく購入できる市販薬は『睡眠改善薬』とも呼ばれるが、各個人の症状や状態に合わせて調剤されていないことから、不眠症に対してというよりは、"寝つきが悪い"、"眠りが浅い" といった一時的な不眠症状を和らげるために用いられることが多い。市販薬は、かぜの症状やアレルギー症状を抑える作用がある抗ヒスタミン剤の"眠気を催す作用" を利用しているのが特徴であり、脳を覚醒させる物質であるヒスタミンの作用を抑えることで眠気がおこりやすくするという効果をもたらす。薬剤師によく相談してから購入することが望ましい。
一方、処方薬は、医師が診察し、不眠の特徴や頻度に応じて処方する睡眠薬である。従来から処方されてきた睡眠薬はベンゾジアゼピン系の薬剤で、脳の興奮や覚醒を抑えるガンマアミノ酪酸という脳内神経伝達物質の分泌量を増やす作用がある。また、最近は睡眠の生理的メカニズムが詳細に解明されたことを受けて開発されたメラトニン受容体作動薬(メラトニンという体内時計のリズムを整え、睡眠を促す働きを示すホルモンと同じような作用を有するもので、副作用が少なく、長い睡眠時間を確保できるとされている)やオレキシン受容体拮抗薬(睡眠からの目覚めを促すオレキシンというホルモンの作用を抑制して、眠れる体内環境を誘導するもので、速やかに入眠でき、しかも中途覚醒を防ぐ効果もある)が使用されるようになっている。
睡眠薬は、投与後の血中からの半減期によって、超短時間型(2~4時間)、短時間型(6~10時間)、中間型(20~30時間)、長時間型(30時間以上)に分類されている。超短時間型、短時間型は睡眠の導入が速やかで、翌朝の眠気やふらつきが少ないのに対し、中間型や長時間型は持ち越し効果による副作用が出現しやすいという特徴がある。入眠障害の場合には超短時間型や短時間型を、中途覚醒や早朝覚醒の場合には中間型や長時間型を選択する。各々の薬剤の特性と不眠の原因を十分に理解したうえで処方を決めるのが望ましい。

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平成28年度第2回岐阜市民病院・もとす医師会瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)を開催しました。

平成29年2月25日(土)瑞穂市民センター(はなみずきホール)において、本年度2回目の、岐阜市民病院・もとす医師会・瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)を開催しました。所俊彦(もとす医師会副会長)及び杉山保幸(岐阜市民病院副院長)からの挨拶に続き、最初は「認知症(物忘れ)について その 1」と題して、所内科医院院長所 俊彦から、次に、「ぐっすりと眠るコツ」と題して、岐阜市民病院副院長杉山保幸から、最後に、「高血圧をもっと知りましょう」と題して、岐阜市民病院健康管理センタ-長橋本和明から講演があり、当日は110人と多くの市民の皆様にお集まりいただきありがとうございました。認知症、高血圧等、大変身近な問題でもあり、熱心に聞き入っていました。大変わかりやすい説明があり、質疑応答も多くありました。また、アンケ-トにも協力いただきありがとうございました。

(講演内容については、要約を掲載


挨拶及び講演をする
もとす医師会副会長 所 俊彦

講演をする
岐阜市民病院副院長 杉山保幸

講演をする
健康管理センター長 橋本和明

質疑に答える
所内科医院院長 所 俊彦 

質疑に答える
岐阜市民病院副院長 杉山保幸

質疑に答える 講演者

講演要約
『ぐっすり眠るコツ』 
岐阜市民病院副院長 杉山保幸

睡眠は仕事や生活の質に大きな影響を及ぼすことから、食事、適切な身体活動とともに"心身の健康を維持するための重要な因子"の一つです。長時間の残業や不規則な勤務、若い世代のスマホのゲームなどの日常生活リズムを狂わす要素をできるだけ回避して、良い睡眠を取ることが大切です。
国や企業も睡眠不足の原因の一つである長時間労働の抑制に向けて本腰を入れ始めました。睡眠不足によって起こる頭痛や体のだるさは日常生活に支障を来すだけではなく、労働効率の低下をもたらし、結果として経済・産業面で多大な損失をもたらすためです。日本では『長時間労働の文化』があり、これを是正することは容易ではありませんが、対策の一つとして『勤務間インターバル制度』があります。これは、『勤務終了後、一定時間以上の休息期間を確保することにより労働の質を高め生産性を高めること』を目的とするもので、導入する企業も増えていますが、まだ法制化はされていません。また、『ノー残業デー』を水曜日に設定している官公庁や企業が多くあります。人間は急に仕事が増えてリズムが乱れても3日以内なら修復できるとされています。すなわち、月曜日、火曜日に無理をしても水曜日に休息を十分に取ればリズムを戻すことができるというわけです。さらに、今月(2017年2月)からは『プレミアムフライデー』が全国的に実施されます。月末の金曜日は午後3時までに仕事を終えるようにする取組みで、家族や友人など『特別な人』と『特別な時間』を過ごすことで、『豊かさ』や『幸せ』につながる充実感や満足感を実感できる生活スタイルへの変革を目ざすものです。ただし、若年人口の減少と高齢者の比率の増加が間もなくやってくる日本では、長時間労働なしで稼働できるような経済・産業の体制作りが必要とされています。
さて、NHK放送文化研究所では1960年から5年ごとに日本人の睡眠や労働、家事、食事、テレビ視聴、インターネット利用など、普段の生活実態を「時間」という尺度で調べ、「国民生活時間調査報告書」を発表していますが、2010年までは減少傾向であった日本人の睡眠時間が2015年にはわずかに増加に転じたようです。また、職業別では、働いている人や主婦の睡眠時間が少ないのに対し、無職や学生では多い傾向でした。
睡眠のパターンは深い睡眠(ノンレム睡眠)と浅い睡眠(レム睡眠)の2種類に大別されています。ノンレム睡眠は、脳も筋肉も休んでいる状態で、この睡眠中に疲労は回復し、成長ホルモンが分泌されています。一方、レム睡眠は、筋肉は休んでいるのに、脳が活発に働いている状態です。時間は 10分 ~ 20 分程ですが、ストレス解消に重要な役割を担うとされており、トイレに起きたくなる、夢をよくみる、金縛りにあうのはレム睡眠中です。
最後に、良質な睡眠を確保するためのポイントとして、①自分に合った睡眠時間で、毎日一定のリズムで眠り、寝だめ" はしない、②食事は就寝の2時間前までにすませる、③就寝直前にパソコンやスマホは使用しない、④日中に適度な身体活動をする、の4項目を推奨させていただきます。

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平成28年度第1回岐阜市民病院・もとす医師会瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)を開催しました。

平成28年10月1日(土)瑞穂市民センター(はなみずきホール)において、本年度1回目の、岐阜市民病院・もとす医師会・瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)を開催しました。所俊彦(もとす医師会副会長)及び杉山保幸(岐阜市民病院副院長)からの挨拶に続き、最初は 「寝たきり時間ゼロをめざして」と題して、医療法人社団楽翁会 みずほクリニック院長 木村 敦から、次に「がん予防のための生活習慣改善」と題して、岐阜市民病院副院長杉山保幸から、最後に、「腰痛・神経痛に対する最新の治療」と題して、岐阜市民病院整形外科部長 宮本敬から講演があり、当日は80人と多くの市民の皆様にお集まりいただきありがとうございました。高齢化に入って、大変身近な問題でもあり、熱心に聞き入っていました。大変わかりやすい説明があり、質疑応答も多くありました。また、アンケ-トにも協力いただきありがとうございました。

(講演内容については、要約を掲載

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挨拶をする
もとす医師会副会長 所 俊彦
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講演をする
みずほクリニック院長 木村 敦

講演をする
岐阜市民病院副院長 杉山保幸

講演をする
岐阜市民病院整形外科部長 宮本 敬 

質疑に答える
岐阜民病院整形外科部長 宮本 敬

質疑に答える
岐阜市民病院副院長 杉山保幸
質疑に答える
みずほクリニック院長 木村 敦

講演要約
『がん予防のための生活習慣改善』 
岐阜市民病院副院長 杉山保幸

平成27年の日本人の死因の第1位はがん:370,131人、第2位は心臓病:195,933人、第3位は肺炎:120,846人であり、日本国民の3人に1人はがんで亡くなっている。がんの種類別にみると、平成27年の統計予測では、罹患数、死亡数ともに胃癌と肝臓癌の順位が下がり、肺癌と大腸癌の順位が上昇している。ただし、罹患数だけで見ると、前立腺癌と女性乳癌の増加が顕著である。このような統計学的データから、日本人の死因のトップであるがんを予防することは、国民の健康を維持・増進するために重要な課題である。
がんの予防には一次予防(生活習慣の改善、予防接種等によりがんの発生を予防)、二次予防(発生したがんを早期に発見し、早期に治療を行ってがんの進行を予防)、三次予防(補助療法等を実施して、転移を含む再発を予防)があるが、最も大切なのは一次予防である。
がんの一次予防については、平成23年に『がんを防ぐための新12か条』が公益財団法人 がん研究振興財団から出されている。その内容は、①たばこは吸わない、②他人のたばこの煙をできるだけ避ける、③お酒はほどほどに、④バランスのとれた食生活を、⑤ 塩辛い食品は控えめに、⑥野菜や果物は不足にならないように、⑦適度に運動、⑧適切な体重維持、⑨ウイルスや細菌の感染予防と治療、⑩定期的ながん検診を、⑪身体の異常に気がついたら、すぐに受診を、⑫正しいがん情報でがんを知ることから、となっており、いずれも働き盛りの頃(35~64歳)からできる生活習慣改善項目である。禁煙を受動喫煙の回避も含めて2項目とし、最初に置いたこと、検診による早期発見を掲げたこと、正しいがん情報を収集してがんを知ることを加えた点が、昭和53年に定められた"旧12か条"との違いである。統計学的解析から、がんに罹患しやすい要因として喫煙、受動喫煙、感染、飲酒があり、とりわけ喫煙や飲酒については男女間の生活習慣に差がみられることから、日本では男性が女性に比べてがんに罹りやすいと推察されている。また、胃がんではピロリ菌、肝がんでは肝炎ウイルス(B型、C型)、子宮頚がんではヒトパピローマウイルスの感染が発がんと関連があり、これらの病原体の感染予防あるいは治療が確立されてきた近年では、一次予防としての重要性が提唱されている。その一方で、二次予防として重要な役割を担う『がん検診』については未だ受診率が低く、早期発見・早期治療を行ってがんの進行を予防することの大切さを国民にいかにして周知徹底するかが喫緊の課題である。
本日の講演のテイクホームメッセージは、①がんは日本人の死因の第1位であり、国民の3人に1人の死因となっている、②がんは生活習慣、生活環境の見直しにより予防できることが明らかにされている、③がんになっても、約半数は治癒する時代を迎えている、④がんは適切な予防と検診により、かなりの割合でがん死を防ぐことが可能である、⑤がんは早期に発見して根絶できれば治癒する病気であるが、転移や他臓器への直接浸潤、播種をきたしている場合には、治癒は困難な場合が多く、延命治療となる、の5項目となる。

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平成27年度第3回岐阜市民病院・もとす医師会瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)を開催しました。

平成28年3月12日(土)瑞穂市民センター(はなみずきホール)において、本年度3回目の、岐阜市民病院・もとす医師会・瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)を開催しました。国枝武俊(もとす医師会長)及び杉山保幸(岐阜市民病院副院長)からの挨拶に続き、最初は 「おしっこの悩みについて」と題して、医療法人社団 大誠会サンシャインM&Dクリニック院長伊藤慎一から、次に「健康な食生活を送るために」と題して、杉山保幸岐阜市民病院副院長から、最後に、「乳がん検診を受けましょう」と題して、岐阜市民病院乳腺外科部長 中田琢巳から講演があり、当日は60人の市民の皆様にお集まりいただきありがとうございました。おしっこ、健康な食生活、乳がん検診については、大変身近な問題でもあり、熱心に聞き入っていました。大変わかりやすい説明があり、質疑応答も多くありました。また、アンケ-トにも協力いただきありがとうございました。(講演内容については、要約を掲載


挨拶をする
もとす医師会長  国枝武俊

挨拶をする
杉山保幸 (岐阜市民病院副院長)

講演をする
 医療法人社団 大誠会
サンシャインM&Dクリニック 院長伊藤慎一

講演をする
杉山保幸(岐阜市民病院副院長)

講演をする
乳腺外科部長 中田琢巳

質疑応答に答える 講演者

講演要約
健康な食生活を送るために  
岐阜市民病院副院長 杉山保幸

健康生活を送るためのポイントは、バランスのとれた食事、適切な身体活動、良好な睡眠の3項目である。厚生労働省も、平成24年7月の「国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針」を告示し、その1つとして『栄養・食生活、生活活動・運動、休養、飲酒、喫煙、歯・口腔の健康に関する生活習慣の改善および社会環境の改善』を提唱している。一方、不健全な生活の積み重ねによって内臓脂肪型肥満となり、これが原因となって引き起こされる生活習慣病は、各個人が日常生活の中でバランスの取れた食生活、適度な身体活動、禁煙を実践することで予防が可能とされている。医食同源(中国や韓国では"薬食同源"と言われている)という言葉があり、 日頃からバランスの取れた美味しい食事をとることで病気の予防や治療をしようとする考え方を表したものであるが、まさに生活習慣病の予防に相通じるものであると言える。
日本人の平均寿命が延伸し、世界でも高い水準を示している一因として食事があることは周知の事実であり、和食(日本人の伝統的食文化)が平成25年12月にユネスコの無形文化遺産に登録されたことは記憶に新しい。日本の住民は気候と地形の多様性に恵まれ、旬の食べ物や地域産物といった多様な食べ物を組合せて調理し、おいしく食べることで、バランスのとれた食事をとっている。「健康な食生活」とは、健康な心身の維持 ・ 増進に必要とされる栄養バランスを基本とする食事が、無理なく持続している状態を意味し、その実現においては、主食・主菜・副菜を組み合わせて食べることが重要である。主食とは、ごはん・パン・めん類などで、炭水化物を多く含み、エネルギーのもとになるが、主食を何にするかによっておかずが違ってくるので、食事全体を決める中心の料理となる。主菜は魚や肉・卵・大豆製品などを使ったおかずの中心となる料理で、たんぱく質や脂質を多く含み、食材や量、調理方法によって1食のエネルギーや栄養素量に大きく影響する。副菜は野菜などを使った料理で、ビタミンやミネラル、食物繊維などを多く含み、色や形もさまざまであるため、食事全体の味や彩りを豊かにする。さらに、食事全体にゆとりやうるおいを与える汁物、飲物、牛乳、乳製品、果物などを加えて1日全体のバランスを考えることが大切である。いずれにせよ、主食・主菜・副菜は1食単位の料理の組合せであり、各々を基本とすることで、多様な食品から必要な栄養素をバランスよくとることができる。
なお、自分で調理して食事を作る機会 (手作りの家庭料理を自宅で食べること:内食)が減り、中食(家庭外で調理されたものを、購入して持ち帰る、あるいは配達を受ける等によって家庭内で食べる食事)や 外食(レストランや飲食店で料理を食べること)の利用が進む中で、食事の選択が多様となり、 バランスのとれた食事をとることが難しくなりつつあることが現在の日本の食事の問題点となっている。

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平成27年度第2回岐阜市民病院・もとす医師会瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)を開催しました。

平成27年12月5日(土)瑞穂市民センター(はなみずきホール)において、本年度2回目の、岐阜市民病院・もとす医師会・瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)を開催しました。所俊彦(もとす医師会副会長)及び杉山保幸(岐阜市民病院副院長)からの挨拶に続き、最初は 「地域包括ケアネットについて」と題して、国枝
医院院長国枝武俊から、次に「高齢者の病気の特徴」と題して、杉山保幸岐阜市民病院副院長から、最後に、「かぜや肺炎から身を守る」と題して、岐阜市民病院呼吸器内科部医員長谷川貴昭から講演があり、当日は60人の市民の皆様にお集まりいただきありがとうございました。かぜ及び高齢者の病気については、大変身近な問題でもあり、熱心に聞き入っていました。大変わかりやすい説明があり、質疑応答も多くありました。また、アンケ-トにも協力いただきありがとうございました。(講演内容については、要約を掲載


挨拶をする
もとす医師会副会長  所俊彦

講演をする
 国枝医院院長 国枝 武俊

講演をする
岐阜市民病院副院長 杉山保幸

講演をする
呼吸器内科部医員 長谷川貴昭
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質疑応答に答える 講演者
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質疑応答に答える 講演者

講演要約
高齢者の病気の特徴  
岐阜市民病院副院長 杉山保幸

高齢者を国連では60歳以上と定義しているが、日本の統計では65歳以上としており、65歳から74歳までは前期高齢者、75歳以上は後期高齢者と定められている。また、世界保健機関(WHO)でも高齢者は65歳以上としている。一方、医学の領域では65~74歳を前期高齢者、75歳~84歳を後期高齢者、85歳以上は超高齢者と呼んでいる場合が多い。さらに、外科領域では 74歳までは通常の成人と同等とみなし、75歳から79歳までを高齢者、80歳以上は超高齢者としていることが多い。すなわち、年齢という数値だけでは表せない"元気度"を、『生き生きしている』や『若くみえる』などと感覚的に表現して、手術適応を決める一つの基準としているのが実情である。
ところで、日本人の平均寿命は2013年の統計で、女性が86.61歳、男性が80.21歳であったが、健康寿命(介護の必要がなく過ごすことのできる期間)は女性で74.21 歳、男性で71.19 歳であった。観点を変えれば、介護が必要な期間が女性で12.40 年、男性で9.02 年という計算となり、要介護期間を可能な限り短くして健康寿命を延伸することが肝要であることは論を待たない。ただし、高齢者の健康生活の評価は、①歩行や排泄などの日常生活の活動度がどの程度か、②料理など家庭での生活手段が自立しているか、③物忘れや認知症の程度はどうか、④行動異常の有無とあればどの程度か、⑤抑うつなどの気分障害はあるか、⑥家族の介護能力や介護負担はどの程度か、⑦在宅環境や社会サービスの利用はどのようになっているか、などを総合して行うべきであるが、容易ではない。老年医学の分野では、自立した生活はできるものの、老化に伴う様々な機能の衰え(予備能の低下)によりわずかな身体的・精神的ストレスが加わるだけでもすぐには回復できない状態(自立と要介護状態の中間に位置する状態)を"フレイル"と命名している。そして、多くの高齢者はフレイルの期間を経て要介護となるため、フレイルに陥った高齢者を早期発見し、適切に介入して生活機能の維持・向上を図ることが、結果として健康寿命を延ばす要因となることが指摘されている。具体的には、体重減少、活動量低下、疲労感、移動能力低下、筋力低下の5項目のうち3個以上あればフレイルと判断することになっているが、フレイルの程度を簡単に短時間で評価できる方法はまだ確立されていない。
 いずれにしても、高齢者の病気には、①急性疾患以外にも数多くの疾患を有し、多病であることが多い、②症状や経過が非定型的なことが多い、③症状や治療に対する反応性の個人差が大きい、④せん妄や不穏などの精神・神経症状が出現しやすい、⑤電解質・免疫系・凝固系・内分泌系などの恒常性維持機構の破綻が出現しやすい、⑥薬物副作用が出現しやすい、⑦急性疾患に引き続き、次々と合併症が発症しやすい、⑧急性疾患でも障害を残し、慢性化しやすい、⑨患者がおかれている社会的状況によって予後が左右されやすい、などの特徴があることを念頭に置いて、医療従事者、家族、地域社会の住民が協働して見守り、支援してゆくことが健康長寿のキーポイントであると考えられる。

講演要約
かぜや肺炎から身を守る  
岐阜市民病院呼吸器内科部医員 長谷川貴昭

季節が寒くなってきたこともあり、「かぜや肺炎から身を守る」をテーマに、①かぜの予防、②肺炎球菌ワクチン、③誤嚥性肺炎についてお話しさせていただきました。
①かぜの予防
かぜは一般的には上気道の急性炎症のことをさし、かぜの病原体の80~90%がウイルスで、抗菌薬は効きません。多くの場合、感染した人のくしゃみや咳にのって他の人に接触、口や鼻から侵入します。とりわけ、インフルエンザは感染力が強いと言われております。ひとたびインフルエンザにかかると、通常のかぜの症状の他に、突然の高熱、筋肉痛、関節痛が特徴的な症状としてでる場合があり、合併症として怖いのは肺炎です。予防することが大切で、病原体の侵入を防ぐこと、侵入しても増殖させないこと、そして抵抗力を高めておくことが肝心です。侵入を防ぐことに有効な方法は、やはり手洗い、うがい、マスクになります。共有スペースや設備などは知らず知らずのうちに病原体と接触する機会となってしまうので、マメに行っていくことが大切です。のどに潤いを与えるために、暖房と加湿器を使用して部屋の湿度(50から70%まで)や水分量を十分に保つ必要があります。マスクは侵入を防ぐだけではなくのどの加湿にも一役かっており、こまめで適度な水分摂取はのどに潤いを与えることに効果的です。抵抗力を高めるには栄養、睡眠、運動に加え、インフルエンザワクチンの接種が勧められています。今年は3価から4価にワクチンが変更され、さらなる予防効果も期待したいところです。ワクチンは万能ではありませんので、様々な予防方法と一緒に実施することが大切です。
②肺炎球菌ワクチンについて
一般的な肺炎は、上気道炎に続いて発症するパターンがよく見受けられます。かぜの予防を行うことが大切ですが、細菌性肺炎のうち最も多い原因微生物として肺炎球菌が挙げられ、ワクチンも肺炎球菌性肺炎の重症化予防になります。今や日本人の死因の第3位が肺炎となり、そのほとんどが65歳以上の方です。肺炎球菌ワクチンは65歳以上で公費対象となっており、対象者が毎年違いますので機会を逃さないようにしましょう。
③誤嚥性肺炎
肺炎は上気道炎に続いて起こる場合のみならず、口腔内容物や胃食道内容物の誤嚥によって起きることもあります。誤嚥性肺炎の予防には、お口のなかをきれいに保つこと、飲み込みの機能の維持・向上が大切です。虫歯の治療、歯磨きをしっかり行い、お口のケアを継続していきましょう。そして、飲み込み(嚥下)のリハビリとして、首や肩、舌、のどの体操などがあります。誤嚥性肺炎のご縁にならずに、すこやかな毎日を過ごしていきましょう。
かぜも肺炎も、みなさんの「かからない」、「うつさない」の意識が予防に大切です。

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平成27年度第1回岐阜市民病院・もとす医師会瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)を開催しました。

平成27年9月5日(土)瑞穂市民センター(はなみずきホール)において、本年度最初の、岐阜市民病院・もとす医師会・瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)を開催しました。所俊彦(もとす医師会副会長)及び杉山保幸(岐阜市民病院副院長)からの挨拶に続き、最初は 「高齢者の膝の痛みについて」と題して、佐竹整形外科院長佐竹利通から、次に「あたらしい放射線治療~身体にやさしく病巣には強力に!!」と題して、岐阜市民病院放射線治療部医長田中 修から、最後に、「がん治療に用いる" くすり " の最近の話題」と題して、杉山保幸(岐阜市民病院副院長)から講演があり、当日は70人の市民の皆様にお集まりいただきありがとうございました。身近なことであり、大変わかりやすい説明があり、質疑応答も多くありました。また、アンケ-トにも協力いただきありがとうございました。(講演内容については、要約を掲載


挨拶をする
もとす医師会副会長 所俊彦

挨拶をする
 岐阜市民病院副院長 杉山保幸

講演をする
佐竹整形外科院長 佐竹利通

講演をする
岐阜市民病院放射線部医長 田中 修

講演をする
岐阜市民病院副院長 杉山保幸

質疑応答に答える
佐竹整形外科院長 佐竹利通

質疑応答に答える
岐阜市民病院放射線治療部医長 田中修

質疑応答に答える
岐阜市民病院副院長 杉山保幸

講演要約
あたらしい放射線治療~身体にやさしく病巣には強力に!!   
岐阜市民病院放射線治療部医長 田中 修

平成19年にがん対策基本法が施行されました。それに伴い、放射線治療、外科療法、化学療法(抗がん剤)の3本柱を強化する方向性が示されました。今回はその一端を担う放射線治療についてお話します。
まずは海外との比較ですが、主要先進国において、がん患者さんがいずれかの治療として放射線治療を受ける比率は50-60%です。それに対して日本では25%とかなり放射線治療をがん治療の一部として使われていない現状があります。第一の原因として日本は原爆の被爆国であり、放射線に対するイメージが悪い、そして副作用が強い、といったイメージが大部分を占めると思います。
しかし近年の物理学・機器の急速な発展に伴い、放射線治療も一昔前の治療とは全く別物になりました。今回は新しい治療方法として代表的なIMRT(強度変調放射線治療)とSBRT(定位体幹部放射線治療)について紹介したいと思います。
まずはIMRTという治療法ですが、これまでは腫瘍の形に合わせて2-4方向から放射線を照射していたのですが、これだと放射線を照射したくない部分(正常臓器)まで照射されてしまっていました。しかしIMRTの技術を用いることによって、照射する範囲の中で放射線量を調節することで、正常臓器を外して、がんにこれまで以上に放射線を照射することができるようになりました。
もう一つはSBRTという治療方法です。これは放射線を7-9方向のいろいろな角度から腫瘍にピンポイント照射する方法です。こうすることによって1回に照射する放射線の量を多くして、たとえば肺がんだと4回の治療で終わることができるようになりました。
このいずれの方法もこれまでの放射線治療と違ってミリ単位の精度で治療をしています。そのためこのような治療を行う場合は、放射線治療の専門医2名、5年以上の経験を持つ専門の放射線技師1名が常勤でいることが条件となっています。
では、具体的にIMRTという技術を使うとどのようになるのか説明します。前立腺は膀胱と直腸に挟まれたクルミ大の小さな臓器です。これまでの放射線治療では、直腸に照射される範囲が大きくて前立腺にたくさん照射することができませんでした。しかし、IMRTの技術を用いることによって直腸に照射される量を大幅に減らすことができ、しいては、前立腺にこれまで以上の放射線を照射できるようになりました。そのことによって前立腺がんが治癒する確率が50%から80%へと大幅に向上させることができるようになりました。
テクノロジーは日進月歩であり、放射線治療はその恩恵を受けて今後もさらに患者さんにやさしく、そしてがんには強力に治療できる時代になってきております。しかし忘れてはならないのは治療機器を操作するのは人間であり、患者さんも医師も同じように人間です。人と人とのつながりがあって初めてテクノロジーが活用されると思っています。

講演要約
がん治療に用いる"くすり"の最近の話題  
岐阜市民病院副院長 杉山 保幸

がんに対する治療として外科的切除、内視鏡治療、抗がん剤治療、放射線治療、免疫療法、などがあるが、本日は抗がん剤治療に関する最近のトピックスをお知らせします。最近になってがんに対する薬物治療はかなり詳細に検討され、副作用を軽減しながら、治療効果を最大限に引き出す投与方法が開発されてきているのは、よくご存知のことかと思います。新しい薬剤の開発や、いろいろな薬剤を組合せて治療効果を増強する工夫を企図する際には、"臨床試験"を行わなければなりません。この場合、不正が生じることや、製薬企業の思惑によって結果が捻じ曲げられることがないように、平成26年12月22日に文部科学省・厚生労働省から『人を対象とする医学系研究に関する倫理指針』が通知され、それを遵守することが義務付けられています。
抗がん剤治療については、日本のどこでも同等の治療が受けられるようにする目的で、各臓器のがんについてガイドラインが作成され、それに準拠した治療が実施されているのが実情です。そして、抗がん剤治療の有用性に関しては、①抗がん剤単独あるいは他の治療手段(手術や放射線治療)との併用により、治癒あるいは大多数で延命効果が得られる(血液の腫瘍など)、②早期の局所病変に対する手術や放射線治療後に行う抗がん剤治療により、平均的な延命効果が得られる(消化器癌、乳癌、肺癌、など)、③転移のある進行期の病変に対して、20%以上で腫瘍縮小効果と緩和効果が得られ、短期間ではあるが延命効果も大多数で期待できる(消化器癌、乳癌、肺癌、婦人科癌、泌尿器科癌など)、④腫瘍縮小や延命効果からみて、有効な薬剤が存在しない(甲状腺癌)、の4つのカテゴリーに分けられます。
抗がん剤は、①DNAやRNAなどの核酸合成阻害、②細胞の運動や細胞の形の形成・保持といった微小管機能を阻害する、という作用機序でがん細胞を攻撃するものが多かったのですが、近年では『がん細胞と正常細胞の違いを遺伝子や分子のレベルで明らかにして、がんの浸潤や増殖・転移に関わる分子だけを直接、特異的に抑える』という働きを持つ分子標的治療剤が開発され、臨床応用されています。分子標的治療剤は、①低分子医薬品(分子量300から500と小さく、血液脳関門も通ることができ、さらに細胞膜の中や核にまで入り込むこともできて、標的となるタンパク質に結合し働きを止めることで効果を発揮する)、②抗体医薬品(分子量 50~70万のタンパク質で、抗原抗体反応を利用して特定の分子の機能を阻害する)に大別されますが、いずれもある程度の治療効果が報告されています。
抗がん剤治療の副作用としては、悪心・嘔吐、口内炎、下痢、白血球・好中球減少、貧血、血小板減少、肺毒性、心毒性、腎毒性、肝毒性、脱毛、神経障害、生殖細胞障害、二次がん、過敏症・アナフィラキシー症状、血管外漏出、などがあります。これらの様々な症状や肉体的・心理的ストレスは、がんに対する本来の治療を実施する上で障害となるばかりではなく、患者さんの生活の質( QOL : quality of life )も低下させるため、これらを予防、軽減させること (支持療法) は、がん本来の治療とともに重要な治療です。
いずれにしましても、仕事が継続でき、食生活を満喫し、ゆっくりと眠ることができて、旅行などの趣味を楽しめる生活を目ざして、適切な抗がん剤治療を受けていただくことが肝要であることは論を待ちません。

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平成26年度瑞穂市出前公開講座実績

時間:午前又は午後
場所:瑞穂市 総合センター(あじさいホール)、瑞穂市 市民センター(はなみずきホール)
主催:岐阜市民病院 もとす医師会
共催:瑞穂市

開催 開催月日 担当部署等 講演テーマ 出席者(人)
第1回 9月13日(土)
14:30~16:00
  1. 名和内科 理事長
    名和隆英
  2. 岐阜市民病院副院長
    杉山保幸
  1. 健康に歳を重ねる
    ~高血圧症を中心に~
  2. 痛みと上手に付き合うコツ
60
第2回 12月6日(土)
14:30~16:00
  1. さくらクリニック 院長
    佐竹真一
  2. 岐阜市民病院副院長
    杉山保幸
  1. ピロリ菌と胃がんについて
  2. おなかの健康・最前線!
30
第3回 2月21日(土)
14:30~16:00
  1. 所内科医院 所長
    所俊彦
  2. 岐阜市民病院副院長
    杉山保幸
  1. 特定健診の意義
  2. 排尿トラブルとケア
60
合計     150

平成26年度第3回出前公開講座【岐阜市民病院・もとす医師会・瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)】を開催しました。

平成27年2月21日(土)瑞穂市民センター(はなみずきホール)において、本年度最後の、岐阜市民病院・もとす医師会・瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)を開催しました。所俊彦(もとす医師会)及び杉山保幸岐阜市民病院副院長からの挨拶に続き、 「特定健診の意義」と題して、所内科医院所長 所俊彦、「排尿トラブルとケア」と題して、杉山保幸 岐阜市民病院副院長から講演があり、当日は 60人の市民の皆様にお集まりいただきありがとうございました。身近なことであり、大変わかりやすい説明があり、質疑応答がありました。また、アンケ-トにも協力いただきありがとうございました。


挨拶をする
所俊彦(もとす医師会)

挨拶をする
 杉山保幸 岐阜市民病院副院長

講演をする
 所俊彦 所内科医院所長

講演をする
 杉山保幸 岐阜市民病院副院長
質疑応答に応じる講演者

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平成26年度第2回出前公開講座【岐阜市民病院・もとす医師会・瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)】を開催しました。

平成26年12月6日(土)瑞穂市総合センター(あじさいホール)において、岐阜市民病院・もとす医師会・瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)を開催しました。所俊彦(もとす医師会)及び杉山保幸岐阜市民病院副院長からの挨拶に続き、 「ピロリ菌と胃がんについて」と題して、佐竹真一   さくらクリニック院長から、続いて、「おなかの健康・最前線!」と題して、杉山保幸 岐阜市民病院副院長から講演があり、当日は30人を越える市民の皆様にお集まりいただきありがとうございました。大変わかりやすい説明があり、活発な質疑応答がありました。また、アンケ-トにも協力いただきありがとうございました。


挨拶をする
所俊彦(もとす医師会)

挨拶をする
 杉山保幸 岐阜市民病院副院長

講演をする
 佐竹真一 サクラクリニック 院長

講演をする
 杉山保幸 岐阜市民病院副院長
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質疑応答に応じる講演者
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講演会会場

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平成26年度第1回出前公開講座【岐阜市民病院・もとす医師会・瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)】を開催しました。

平成26年9月13日(土)瑞穂市市民センター(あじさいホール)において、岐阜市民病院・もとす医師会・瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)を開催しました。
国枝武俊 もとす医師会会長及び杉山保幸 岐阜市民病院副院長からの挨拶に続き、「健康に歳を重ねる~高血圧症を中心に~」と題して、名和内科理事長 名和隆英から、続いて「痛みと上手に付き合うコツ」と題して、杉山保幸 岐阜市民病院副院長から講演があり、当日は60人を越える市民の皆様にお集まりいただきありがとうございました。大変わかりやすい説明があり、活発な質疑応答がありました。また、アンケ-トにも協力いただきありがとうございました。


挨拶をする
 もとす医師会会長 国枝武俊

講演をする
  名和内科理事長 名和隆英

講演をする
 杉山保幸 岐阜市民病院副院長

質疑応答に応じる講演者

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平成25年度瑞穂市出前公開講座実績

時間:午前又は午後
場所:瑞穂市総合センター(あじさいホール)、瑞穂市民センター(はなみずきホール)
主催:岐阜市民病院 もとす医師会
共催:瑞穂市

開催 開催月日 担当部署等 講演テーマ 出席者(人)
第1回 11月16日(土)
14:30~16:00
  1. もとす歯科医師会会長
    武内尚博
  2. 岐阜市民病院副院長
    杉山保幸
  1. 歯を長持ちさせるには
    ~歯周病にご用心
  2. .大腸がんは怖くない!!
60
第2回 3月15日(土)
14:30~16:00
  1. 1.もとす医師会会長
    国枝武俊
  2. 岐阜市民病院副院長
    杉山保幸 
  1. 在宅医療について
  2. "免疫力でがんを治す"      
60
合計     120

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平成25年度第2回出前公開講座【岐阜市民病院・もとす医師会・瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)】を開催しました。

平成26年3月15日(土)瑞穂市総合センター(あじさいホール)において、岐阜市民病院・もとす医師会・瑞穂市主催により出前公開講座を開催しました。
国枝武俊もとす医師会会長及び杉山保幸岐阜市民病院副院長からの挨拶に続き、国枝武俊もとす医師会会長から「在宅医療について」と題して、続いて杉山保幸岐阜市民病院副院長から、「免疫力でがんを治す」と題して、講演があり、当日は60人を越える市民の皆様にお集まりいただきありがとうございました。大変わかりやすい説明があり、活発な質疑応答がありました。
また、アンケ-トにも協力いただきありがとうございました。


講演をする
 もとす医師会会長 国枝武俊

講演をする
 杉山保幸 岐阜市民病院副院長

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平成25年度第1回出前公開講座【岐阜市民病院・もとす医師会・瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)】を開催しました。

平成25年11月16日(土)瑞穂市総合センター(あじさいホール)において、岐阜市民病院・もとす医師会・瑞穂市主催により出前公開講座を開催しました。
当日は60人を越える市民の皆様にお集まりいただきありがとうございました。
杉山保幸岐阜市民病院副院長からの挨拶に続き、「歯を長持ちさせるには~歯周病にご用心」と題して、武内尚博 もとす歯科医師会会長から、続いて、「大腸がんは怖くない!!」と題して、杉山保幸岐阜市民病院副院長からの講演がありました。
大変身近な話題でもあり、活発な質疑応答がありました。


武内尚博 もとす歯科医師会会長

杉山保幸 岐阜市民病院副院長
質疑応答に応じる
武内尚博 もとす歯科医師会会長
及び杉山保幸 岐阜市民病院副院長

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平成24年度瑞穂市出前公開講座実績

時間:午前又は午後
場所:瑞穂市総合センター(あじさいホール)、瑞穂市民センター(はなみずきホール)
主催:岐阜市民病院 もとす医師会
共催:瑞穂市

開催 開催月日 担当部署等 講演テーマ 出席者(人)
第1回 8月25日(土)
14:00~16:00
  1. 岐阜市民病院整形外科部長
    加藤 充孝
  2. もとす薬剤師会管理薬剤師
    安藤 貴志
  1. 股関節、ひざ、腰から脚の痛みでお困りの方に
    ~変形性関節症、腰部脊椎管狭窄症の診断と治療~
  2. お薬手帳
    ~暮らしと医療をつなぐ新たな1ペ-ジ~
120
第2回 1月12日(土)
14:00~16:00
  1. 岐阜市民病院整形外科部長
    加藤 充孝
  2. もとす医師会会長
    国枝 武俊
  1. 股関節、ひざの痛みでお困りの方に
    ~股関節痛、ひざ関節痛を引き起こす疾患の診断と治療~
  2. 訪問看護ステ-ションとは
60
第3回 3月10日(日)
10:30~12:00
  1. もとす医師会会長
    国枝 武俊
  2. 岐阜市民病院形成外科部長
    大野 義幸
  3. 岐阜市民病院整形外科部長
    加藤 充孝
  1. 介護保険の審査会について
  2. 上肢の痛みと障害
  3. 股関節、ひざの痛みでお困りの方に
    ~股関節痛、ひざ  関節痛を引き起こす疾患の診断と治療~
50
合計     230

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平成24年度第3回出前公開講座【岐阜市民病院・もとす医師会・瑞穂市公開講座(瑞穂市地区)】を開催しました。

平成25年3月10日(日)、瑞穂市総合センター(あじさいホール)において、岐阜市民病院・もとす医師会・瑞穂市主催による本年度最後の第3回出前公開講座を開催しました。当日は50人の多数の市民の皆様にお集まりいただきありがとうございました。質疑応答に対しても、的確なアドバイスがあり、大変有意義な公開講座となりました。「介護保険の審査会について」と題して、 国枝武俊もとす医師会長から、続いて、「上肢の痛みと障害」と題して、岐阜市民病院形成外科部長 大野義幸から、最後に、「股関節、ひざの痛みでお困りの方に~股関節痛、ひざ関節痛を引き起こす疾患の診断と治療~ 」と題して、岐阜市民病院整形外科兼リハビリテ-ション科部長兼人工関節センタ-長 加藤充孝から講演がありました。なお、来年度も前年同様に、計画をしておりますので、多数の市民の方の出席をお待ちしております。


講演をする
国枝武俊もとす医師会長

講演をする
大野義幸形成外科部長
講演をする
加藤充孝整形外科部長

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平成24年度第2回出前公開講座【岐阜市民病院・もとす医師会(瑞穂市地区)】を開催しました。

平成25年1月12日(土)、瑞穂市民センター(はなみずきホール)において、岐阜市民病院・もとす医師会・瑞穂市主催による本年度第2回目の出前公開講座を開催しました。当日は60人の多数市民の皆様にお集まりいただきありがとうございました。市民の皆様に大変わかりやすい身近なテ-マで、活発な質疑応答があり、大変有意義な公開講座となりました。
国枝武俊もとす医師会会長、鷹尾 明岐阜市民病院副院長の挨拶に続き、「訪問看護ステ-ションとは 」と題して、もとす医師会会長 国枝武俊 から、次に「股関節、ひざの痛みでお困りの方に~股関節痛、ひざ関節痛を引き起こす疾患の診断と治療~ 」と題して、岐阜市民病院整形外科兼 リハビリテ-ション科部長兼人工関節センタ-長 加藤充孝から講演がありました。なお、次回は3月を予定しています。


挨拶をする
もとす医師会会長 国枝武俊

挨拶をする
岐阜市民病院副院長 鷹尾 明

講演をする
もとす医師会会長 国枝武俊

講演をする 岐阜市民病院
整形外科兼リハビリテ-ション科部長兼
人工関節センタ-長 加藤充孝

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平成24年度第1回出前公開講座【岐阜市民病院・もとす医師会(瑞穂市地区)】を開催しました。

平成24年8月25日(日)、瑞穂市総合センター(あじさいホール)において、岐阜市民病院・もとす医師会・瑞穂市主催による本年度第1回目の出前公開講座を開催しました。

当日は120人の多数市民の皆様にお集まりいただきありがとうございました。身近なテ-マで、活発な質疑応答があり、大変有意義な公開講座となりました。

国枝 もとす医師会長、鷹尾 岐阜市民病院副院長の挨拶に続き、股関節、ひざ、腰から脚の痛みでお困りの方に~変形性関節症、腰部脊椎管狭窄症の診断と治療~ と題して、岐阜市民病院整形外科兼 リハビリテ-ション科部長兼人工関節センタ-長 加藤充孝から、次に"お薬手帳~暮らしと医療を つなぐ新たな1ペ-ジ~" と題して、もとす薬剤師会 管理薬剤師 安藤貴志から講演がありました。
なお、本年度も前年同様に、計画をしておりますので、多数の市民の方の出席をお待ちしております。


挨拶をする
もとす医師会長 国枝武俊

挨拶をする
岐阜市民病院副院長 鷹尾 明
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岐阜市民病院
整形外科兼リハビリテ-ション科部長
兼人工関節センタ-長 加藤充孝

もとす薬剤師会 管理薬剤師
安藤貴志

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平成23年度瑞穂市出前公開講座実績

時間:午前又は午後
場所:瑞穂市総合センター(あじさいホール)、瑞穂市民センター(はなみずきホール)
主催:岐阜市民病院 もとす医師会
共催:瑞穂市

開催 開催月日 担当部署等 講演テーマ 出席者(人)
第1回 8月28日(日)
14:00~16:00
①岐阜市民病院 病院長(消化器内科) 冨田栄一
②もとす医師会副会長 広瀬 功
③岐阜市民病院 総合内科部長 山田浩司
①震災時の医療現場から見た日常生活の管理について
②かかりつけ医について
③生活習慣病について
70
第2回 11月27日(日)
10:30~12:00
①もとす医師会副会長 堀部廉
②岐阜市民病院 病院長  冨田栄一
③岐阜市民病院リハビリテーション科部長 加藤充孝
④岐阜市民病院 感染管理認定看護師 藤橋由美子
①乳がん検診について
②上手な病院のかかり方
③"膝、股関節の変形性関節症に対 する人工関節の有効性に
ついて"
④インフルエンザから身を守るコツ
50
第3回 3月4日(日)
10:30~12:00
①もとす医師会理事 下野達宏
②岐阜市民病院健康管理センター長 橋本和明
②岐阜市民病院第一内科(循環器内科)部長 荒井正純
①在宅医療について
②生活習慣病と腎臓疾患について
③心不全と虚血性心疾患について
80
合計     200

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平成23年度第3回出前公開講座【岐阜市民病院・もとす医師会(瑞穂市地区)】を開催しました。

 平成24年3月4日日曜日、瑞穂市総合センター(あじさいホール)において、岐阜市民病院・もとす医師会主催、瑞穂市共催による本年度第3回目の出前公開講座を開催しました。

 当日は80人の市民の皆様にお集まりいただきありがとうございました。熱心に質問が出され、大変有意義な公開講座となりました。

  国枝もとす医師会長、鷹尾岐阜市民病院副院長の挨拶に続き、在宅医療についてと題して、下野もとす医師会理事から、次に生活習慣病と腎臓疾患についてと題 して、橋本岐阜市民病院健康管理センター長から、最後に心不全と虚血性心疾患についてと題して、荒井岐阜市民病院第一内科部長から講演がありました。
なお、来年度も同様に、計画をしておりますので、多数の市民の方の出席をお待ちしております。


挨拶をする
もとす医師会長 国枝武俊

挨拶をする
岐阜市民病院副院長 鷹尾 明

もとす医師会理事
下野達宏

岐阜市民病院健康管理センター長
橋本和明

岐阜市民病院第一内科部長 荒井正純

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平成23年度第2回出前公開講座【岐阜市民病院・もとす医師会(本巣市地区)】を開催しました。

平成23年11月27日日曜日、瑞穂市民センター(はなみずきホール)において、岐阜市民病院・もとす医師会主催、瑞穂市共催による本年度第2回目の出前公開講座を開催しました。
当日は50人を超える市民の皆様にお集まりいただきありがとうございました。
参加された皆様から熱心に質問が出され、大変有意義な公開講座となりました。
国枝もとす医師会長の挨拶に続き、乳がん検診についてと題して堀部もとす医師会副会長から、上手な病院のかかり方と題して本院の冨田病院長から、続いて"膝、股関節の変形性関節症に対する人工関節の有効性についてと題して本院のリハビリテーション科加藤部長から、最後に、インフルエンザから身を守る コツと題して本院の藤橋感染管理認定看護師から、講演がありました。
なお、次回も、多数の市民の方の出席をお待ちしております。


左から、もとす医師会長 国枝武俊、
岐阜市民病院長 冨田栄一、
もとす医師会副会長 堀部廉

岐阜市民病院
加藤充孝 リハビリテーション科部長
岐阜市民病院
藤橋由美子 感染管理認定看護師

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平成23年度第1回出前公開講座【岐阜市民病院・もとす医師会(瑞穂市地区)】を開催しました。

平成23年8月28日日曜日、瑞穂市総合センター(あじさいホール)において、岐阜市民病院・もとす医師会主催、瑞穂市共催による出前公開講座を開催しました。
当日は70人を超える市民の皆様にお集まりいただきありがとうございました。
国枝もとす医師会長の挨拶に続き、岐阜市民病院冨田病院長から、震災時の医療現場から見た日常生活の管理について、続いて、もとす医師会広瀬副会長から、かかりつけ医について、最後に、岐阜市民病院山田総合内科部長から、生活習慣病と題して講演がありました。
今回の、東日本大震災の話については、身近なことであり、熱心に聞き入っていました。
なお、今後もこのような公開講座をさまざまな形で開催していきたいと思います。


挨拶をする
もとす医師会長 国枝武俊

岐阜市民病院長
冨田栄一

もとす医師会副会長 広瀬 功

岐阜市民病院総合内科部長 山田浩司

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