平成26年度 第3回公開講座の様子

平成26年度 第3回岐阜市民病院公開講座実績

平成26年度第3回岐阜市民病院公開講座を開催しました

日時
平成26年6月21日(土)
午後2時30分~午後4時
講演内容

「認知症」~片道切符のバスに乗らないために~
岐阜市民病院看護部長 小松 博子
岐阜市民病院看護部 認知症看護認定看護師 長屋千鶴子

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挨拶をする 小松博子看護部長

平成26年6月21日(土)、岐阜市民病院内西診療棟4階サルビアホールにおいて、平成26年度第3回(通算43回)岐阜市民病院公開講座を開催しました。
「認知症」~片道切符のバスに乗らないために~と題して、岐阜市民病院看護部長 小松 博子から、
岐阜市民病院の現状等について説明があり、認定看護師の紹介もありました。続いて、岐阜市民病院看護部 認知症看護認定看護師 長屋千鶴子からの講演を開催しました。当日は、200 人と多くの市民にお集まりいただきありがとうございました。
今回、看護部として、単独で公開講座を開催しました。身近な話題でもあり、認知症の初期症状、予防等について、実際の運動を交えて、大変わかりやすい話があり、質疑応答につても、熱心に聞き入っておられ、盛況のうちに公開講座を終了しました。また、アンケ-トにもご協力いたただきありがとうございました。
(講演内容については、要約を掲載

なお、次回は、7月26日(土)に、緩和ケアセンタ-の役割 からだのサポ-トと題して、岐阜市民病院緩和ケアセンタ-副センタ-長石黒 崇、こころのサポ-トと題して、岐阜市民病院緩和ケアセンタ-医員 田村量哉からの講演を予定していますので、次回も出席くださるようお願いします。

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市民病院の認定看護師等
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講演をする 認知症看護認定看護師 長屋千鶴子
認知症看護認定看護師     長屋千鶴子
手術室看護認定看護師     石原 奈々
がん看護専門看護師       葛谷  命
がん性疼痛看護認定看護師     佐伯 郁美
皮膚・排泄ケア認定看護師     澤田 宏美
がん放射線療法看護認定看護師   竹中三奈子
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講演会の様子

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講演要約

「認知症」~片道切符のバスに乗らないために~ 講演を終えて
岐阜市民病院看護部長 小松 博子
岐阜市民病院看護部 認知症看護認定看護師 長屋千鶴子

6月21日(土)14時30分~16時まで岐阜市民病院第3回公開講座看護部編を開催しました。テーマは「 認知症~片道切符のバスに乗らないために~」と題し、認知症看護認定看護師長屋千鶴子が担当しました。200名と多くの市民の方にご参加いただき、サルビアホールは満員でした。本当にありがとうございました。講演は以下の内容でした。
アルツハイマー型認知症は、一旦診断がついてしまったら、残念ですが治療することは難しく、一度発症すると症状はどんどん進行していき、元に戻ることはありません。つまり、一旦アルツハイマー型認知症行のバスに乗ってしまったら、後戻りはできません。そんな、片道切符のバスに乗らないために、どうしたらいいのでしょうか。
 まず、認知症とはどんな病気なのでしょうか、どんな種類があるのでしょうか。認知症を来す疾患は100近くありますが、そのうちアルツハイマー病と脳血管障害のふたつでほぼ90%を占めています。脳血管障害によっておこる脳血管性認知症は原因がはっきりしており、脳梗塞や脳出血などを防ぐことが大切です。ということはアルツハイマー病によっておこる認知症(アルツハイマー型認知症)を予防することが非常に大切になってきます。
 アルツハイマー型認知症は、生活習慣病(糖尿病や高血圧など)、寝不足、ストレス、歯周病、視力・聴力の低下などが原因と考えられています。その予防のためにどうしたらいいのかを、運動、食事、社会的接触、コミュニケーション、日常生活に分け、実際に運動してもらったり、質問しながら紹介しました。
また、認知症になって、いろいろなことができなくなると、家族はこれ以上悪くならないように脳のトレーニングをしたほうが良いと考えますが、認知症になる前だったら脳トレはしたほうがいいのですが、認知症と診断された人に、簡単な計算問題を出したり、「これは何という動物?」と尋ねることは、自尊心を傷つけます。プライドを傷つけないように、こちらが教えを乞うようにするとうまくいくことがあることを、事例を通し紹介しました。今後、ますます高齢化が進み、認知症の人も増えてきます。誰でも認知症になるし、介護する立場になる可能性があります。介護が少しでも楽になるように、認知症を理解するための法則も紹介させていただきました。
講演中は、終始笑いがあり、感嘆の声が響き渡り、和やかな雰囲気で行われました。胸の前でグーをつくり、パーで手を伸ばすなどの体を軽く動かす体操や歩きながら引き算をし、頭の回転につなげるなどを取り入れましたが、思うようにできない現実を目の当たりにされた参加者の方もいらしたかもしれません。
最後にご質問をいただいたり、ご自分の日常生活でのアドバイスを会場の皆さんに伝えてくださるなど、話を聴いてくださった多くの方が私たち医療者と一緒になってこの公開講座を進めてくださったことに感謝申し上げます。改めて、市民の方々のお役にたてる看護部、市民病院でありたいと思いました。


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