中央放射線部 MRI検査
最新MRI装置導入
2019年3月より最新MRI装置が稼働しています。
最新機器の高い性能を活かし、診断の向上を図ります。 | |
GE社製 SIGNA Pioneer(3.0T) |
最新MRI装置には以下の3つの特徴があります。
1.高画質な画像
3T MRI装置は、より細かな部分まで見ることができるため、微細な病変を発見しやすくなり、早期発見、早期治療につながります。
※ ただし、撮影部位や体内金属の種類によっては、1.5T装置の方が適している場合や3T装置では撮影できない場合があります。
脳血管画像 |
2.快適な検査環境
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3.1 最新技術『MRエラストグラフィ』
- 肝臓の硬さを調べる新しい検査
MRエラストグラフィとは、お腹の上に振動を送る器具(パッド)をのせて肝臓を揺らし、肝臓内を通過する振動波を測定して、肝臓の硬さを調べる検査です。 - 身体を傷つけないやさしい検査
「肝生検」(お腹に針を刺し、肝臓の一部を採取する検査)は痛みを伴いますが、「MRエラストグラフィ」は身体を傷つけることなく検査できます。
MRエラストグラフィの検査の流れ
1. お腹の動きを感知するためのバンドをおへその周りに巻き、パッドを置きます。 | |
2. 体からの信号を感知する機械(コイル)をそれらの上に置きます。 | |
3. お腹に乗せたパッドから振動が2回あります。1回目は5秒の息を止めてもらいながら振動を与えます。これは、振動の波を調整するために行います。 | |
4. 2回目が硬さを測る本番となります。16秒息止めをしてもらいながら振動を与えて検査を行います。 | |
MRエラストグラフィのみの撮影は以上ですが、通常はその他にも様々な撮影と組み合わせて行いますので、全体の検査時間は20~30分程度かかります。 | |
3.2 最新技術『IDEAR-IQ』
- 肝臓内に含まれる脂肪と鉄の量を調べる新しい検査
IDEAR-IQ(アイデアルアイキュ-)は、18秒の息止めの間に、MRI装置が肝臓に含まれる脂肪と鉄の量の測定を行います。MRエラストグラフィのような振動はありません。
通常、IDEAR-IQとMRエラストグラフィは一連に行われることがほとんどです。
どちらの検査も息止めが非常に重要です。
MRIとは
MRI(Magnetic Resonance Imaging)とは磁気共鳴画像のことで、MRI装置は磁場を用いて撮影しています。当院では、1.5TMRI装置1台及び、3.0TMRI装置1台を使用しています。
当院のMRI装置
PHILIPS社製 Achieva(1.5T) | GE社製 SIGNA Pioneer(3.0T) |
特長
無侵襲または低侵襲で安全な検査です。放射線による被ばくはありません。
MRIはX線を使うCTと違って骨や空気による画像への悪影響が全く無いため、例えば頭蓋骨に囲まれた脳や脊髄、骨盤内などの診断に適しています。
脳梗塞 | 腰椎椎間板ヘルニア | 子宮筋腫 |
また、薬 (造影剤) を使わずに主な血管や胆管・膵管の画像が簡単に得られるなどの特長があります。 |
大動脈弓から頭への血管像 | IPMN(膵嚢胞性腫瘍) |
さらに薬 (造影剤) を使うと、通常では見えない血液の流れや血管の臓器への広がりを見ることができるので、病気の検出効率の向上や性質が分かりやすくなります。 | |
乳がん | 肝細胞癌(造影剤注入後15分後) |
検査前の注意事項
次のような方は、MRI検査を受けられる前に、担当医もしくはMRI担当者へお知らせください。
- 体内埋込型医療機器を使用されている方(ペースメーカー、ICD等)
- 人工内耳、人工中耳、脳動脈クリップ、血管内コイル、ステント、心臓の人工弁、人工関節、義眼など体内金属がある方
- 水頭症の治療のため、圧可変バルブシャントが埋め込まれている方
- 磁石の義歯(歯科用磁性体アタッチメント)を装着されている方
- 妊娠または妊娠の可能性のある方
- 刺青・アートメイクをされている方
- 閉所恐怖症の方
検査当日の注意事項
(1) 検査当日は、できるだけ金属がない服装で来院してください。
以下の物は、必ず検査前に取り外して所定のロッカーに保管していただきます。検査室には持ち込めません。
- アクセサリー類【ピアス、ヘアピン、ネックレスなど】
- 電子機器【補聴器、携帯電話など】
- 身につけるもの【眼鏡、カラーコンタクトレンズ、入れ歯、ブラジャーなど】
- ベルト、時計、財布、カード類、湿布類、カイロ、ライター、鍵など
(2) マスカラやアイシャドウなどのお化粧は控えてください。
(3) 入れ墨やアートメイクなどは内部に含まれる金属の影響で熱感や変色・低温火傷の可能性があります。
事前に主治医にご相談ください。
(4) 磁石の義歯は、MRI検査により磁力が低下する可能性があります。事前に主治医にご相談ください。
(5) 原則として、検査前に所定の検査着に着替えをしていただきます。
当院において検査を受ける方へのお願い
- 水やお茶などの水分は造影剤使用の有無にかかわらず十分に補給してください。
- 現在服用中のお薬は、特に医師の指示がない限り通常通り服用してください。
- 食事は特に医師の指示がない限り通常通りお召し上がりください。
- 次のような方は、検査前に申し出てください。
- 心臓ペースメーカー、植え込み型除細動器などのある方
- 妊娠中または妊娠している可能性のある方
- 授乳中の方
- 体調が普段と異なる方
MRI検査の検査費用に係るご負担額については、検査に使用する装置の種類や検査の内容、ご加入の保険などにより異なります。